ドッグフードの穀物の種類一覧。栄養素と特徴、アレルギーの心配は?

ドッグフード 穀物

ドッグフードの原材料:穀物類

穀物はイネ科植物の種子の総称

ドッグフードでは小麦やトウモロコシ、米などの三大穀物を始め、他にも大麦、玄米、ライ麦、オート麦、蕎麦、アワ、ヒエ、キビ、キヌア、雑穀など様々な穀類が使用されています。

穀物は食用のイネ科植物の種子を総称した呼び方で、特に世界三大穀物の小麦・トウモロコシ・米は主食として古くから人の食生活を支えてきました。

ドッグフードに穀物を使うメリット

安上がりで供給量が安定している

穀物は古くから現在に至るまで人の主食として必要不可欠な食材で他の食材と比べても品種改良や栽培方法の研究が進んでいるため、病気に強く育てやすい品種が世界で効率的に大量生産されており、このため他の植物原料と比較しても穀物はドッグフードの原材料として低コストで安定した量を入手することが可能です。

エネルギー源を始め様々な栄養素をカバー

穀物は、犬の主要なエネルギー源となる炭水化物が大部分を占めていますので、ドッグフードでは配合されることが多いです。また腸内環境を整える不溶性食物繊維や体を正常に機能させるためのビタミンやミネラルなど、様々な栄養素をバランス良く含んでいるので、少ない種類の原材料で多くの栄養を賄えるメリットもあります。

今は穀物不使用のレシピが人気

沢山メリットを持つ穀物ですが、ここ数年内は穀物のデメリットが取り上げられ、穀物を不使用にしたグレインフリードッグフードがトレンドとなっています。新興ペットフードメーカーや老舗ブランドも新しい商品は穀物を使用しないグレインフリーレシピの展開が多い印象です。

グレインフリーのドッグフードについては下の記事をご覧下さい。

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ドッグフードの穀物の種類

小麦(wheat)

小麦は世界で最も生産されている穀物の一つです。生産量トップの中国、米国、インドの3ヶ国で年間およそ13億9千630万トンの小麦が生産されています。パンや麵、天ぷら、揚げ物、ケーキやお菓子など身近で幅広いジャンルの食品の原料として使用されています。ドッグフードでは小麦、小麦グルテン、小麦ミール、小麦胚芽と表記されています。

小麦のデメリットは「グルテン」というアレルギー反応を引き起こしやすいタンパク質が含まれていることです。小麦はドッグフードの穀物では避けられる食材の一つで、小麦のみを不使用にしたグルテンフリーのドッグフードも販売されています。

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トウモロコシ(corn)

トウモロコシも最も生産されている穀物の一つで、生産量トップの米国、中国、ブラジルの3カ国で年間およそ7億3千万トンのトウモロコシが生産されています。トウモロコシはアメリカが原産の植物ですが、病気や害虫、除草剤に強い品種が開発されており、世界で広く栽培されています。

他の穀物と大きく異なるのは、トウモロコシの食品への利用は数%程度しかない点です。主な消費は工業製品と家畜用飼料で、特に家畜用飼料への利用が60%を超えており、動物向けの飼料やドッグフードへの利用も多い食材です。

トウモロコシにはグルテンは含まれませんが、小麦同様アレルギーを引き起こしやすい食材のため、ドッグフードでは避けられることが多いです。また、トウモロコシは血糖値を急激に上昇させやすい高GI食材のため、肥満対策や体重管理のドッグフードにはあまり配合されません。

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2021年1月22日

米(rice)

米は日本はもちろんのことアジア圏で主食として食べられる穀物です。生産量トップは中国・インド・インドネシアで、小麦やトウモロコシに比べてアジアが主要な生産国となっています。日本の米の生産量は世界13位ですが、国産ドッグフードでは原材料も国産の米が使用されることが多いです。

精白された米は高GIで血糖値を上げやすい食材ですが、玄米のような精白前の米は低GIなのでドッグフードでは玄米もよく使われます。米は三大穀物の中ではアレルギー性の低い食材なのでアレルギー対策のドッグフードや療法食では米が使用されることが多いです。

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大麦(barley)

大麦は、上記の三大穀物に比べるとそこまで印象のない穀物かもしれませんが、大麦は実は様々な食品に使用される馴染み深い食材です。麦茶やビール、ウイスキー、もち麦などはすべて大麦が原料です。

ドッグフードでも大麦が使用される場合があり、小麦で懸念されるアレルギー原因物質のグルテンは含まれません。ただ大麦に小麦が混ざりこんだり、交差反応でアレルギー反応が出る場合もあることから、グルテンアレルギーの予防として取り入れるのはおすすですが、アレルギーがすでに出ている犬にはあまりおすすめしません。

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ライ麦(rye)

ライ麦は日本では「黒麦」と呼ばれる穀物です。北欧や寒冷地での栽培が盛んで、ドイツやポーランド、また広い土地と寒冷な気候のロシアが主要な生産国です。ドッグフードにはオート麦や大麦と一緒にドッグフードに配合されることが多い印象です。

ライ麦パンなどの食用に利用されるほか、ウイスキーやビールなどの酒の原料、また家畜用飼料の原料にもなります。ライ麦にはグルテンは含まれていませんが、小麦と交差抗原性が確認させているので、小麦アレルギーがある犬は避けた方がいい食材です。

オート麦(Oats)

オート麦は燕麦(エンバク)とも呼ばれる穀物で、葉の部分は猫草になります。フルーツグラノーラやシリアル食品などに使われていて、健康食品としても注目されています。ロシアでの生産量が最も多いですが、二位以降のカナダ、ポーランドフィンランド、オーストラリア、アメリカなど見ると世界中で広く栽培可能な穀物であることがわかります。

小麦のグルテンにアレルギーがあると交差反応でオート麦でもアレルギーが出る場合があります。

ヒエ・アワ・キビ(millet)

ヒエ・アワ・キビは古くから栽培されている穀物で、干ばつに強く栽培のしやすい食材です。英語ではMilletと同じ名前で表記されます。雑穀と呼ばれることもあります。これらは米や小麦にアレルギーがあっても食べることができる穀物です。

疑似穀類(pseudo cereals)

穀物には含まれませんが、穀物と同じ役割を果たす「擬似穀類」もドッグフードの原材料に見られます。

擬似穀類には、ヒユ科のアマランサス、タデ科のソバ、シソ科のチアやアカザ科のキヌアなどがあり、いずれもイネ科ではありませんが、穀物と同じように炭水化物が豊富で主食のような役割を果たせる植物です。

穀物アレルギーについて

小麦やトウモロコシはアレルゲンのリスクが高い

小麦でもお話しましたが、穀物に含まれる植物性タンパク質が原因(アレルゲン:抗原)となって皮膚炎などのアレルギー症状を引き起こすことがあります。

犬の穀物アレルギーの発症率は高くありませんので現状発症していないのであれば問題ありませんが、特にアレルゲン(抗原)になりやすい小麦やトウモロコシは避けるのがおすすめです。また穀物すべてを排除したグレインフリー(穀物不使用)レシピを選んでもいいかもしれません。

ドッグフードの穀類まとめ

  • 主要なエネルギー源である炭水化物が豊富
  • 低コストで一定量を安定しているので安いドッグフードが作れる
  • 小麦やトウモロコシなど穀物アレルギーには注意

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一般社団法人ペットフード協会ペットフード販売士、キャットフード勉強会ディレクターとして、キャットフードに関する情報を提供しています。また、日本化粧品検定協会のコスメコンシェルジュ資格を有し、ペットフードだけでなく化粧品にも精通しています。販売時に必要な知識となる薬機法などについてもご紹介ができます。 日本化粧品検定協会会員。