ドッグフードの原材料:かぼちゃ(Pumpkin)
かぼちゃ(南瓜:Pumpkin)は、犬に与えても大丈夫な食べ物です。実部分はもちろんカボチャ種子が使われることもあります。
ドッグフードの原材料としてかなりメジャーな食材で、ドライ・ウェット・フレッシュタイプ問わず様々なフードで使用されています。
生だと非常に堅いため調理方法や給与量に注意は必要ですが、犬にとって危険な成分は含まれていないので安心して手作り食に使うことができます。
かぼちゃの栄養素
成分表 | タンパク質 | 1.9g |
脂質 | 0.3g | |
炭水化物 | 20.6g | |
ビタミンA | 330μg | |
ビタミンE | 4.9mg | |
ビタミンC | 43mg | |
エネルギー | 100g | 91kcal |
かぼちゃは緑黄色野菜なので抗酸化作用のあるβカロテン(プロビタミンA)やビタミンE、ビタミンCが豊富です。
また、かぼちゃはウリ科植物ですが炭水化物(食物繊維)も多く、ドッグフードの炭水化物源としてメジャーな芋類のじゃがいもやサツマイモ、エンドウ豆に匹敵する量の炭水化物が含まれています。
犬におけるかぼちゃのメリット・効果や作用
βカロテンやビタミンの抗酸化作用
βカロテンやビタミンE、ビタミンCにはいずれも抗酸化作用があります。抗酸化物質は、犬の体内で細胞を傷つける活性酸素を抑制し、がんや動脈硬化、生活習慣病、老化予防などへの効果が期待されています。
また、βカロテンは体内でプロビタミンAへ変換されて必須栄養素のビタミンAとして働き、正常な視覚や粘膜、皮膚、骨の健康を維持します。
不溶性食物繊維で満腹感&便通促進
かぼちゃに含まれる不溶性食物繊維は、胃や小腸で代謝されずに消化器官をゆっくり進むので食べた後もしばらく満腹感・満足感が持続します。
また、消化されずに大腸まで届くのでかたまりとなって不要物の掃除しながら便量を増やし、便通促進にも役立ちます。
糖質が多く甘みがあるけど低GI食材で体重管理向き
かぼちゃは甘みが強く糖質も高めですが、血糖値を急激に上昇させない低GI食材です。
カロリーや糖質量が少なくても血糖値を急激に上昇させる食材は、食べた時にインスリンをたくさん分泌するため、糖質が脂肪に変えられて蓄えられやすく、肥満になりやすくなります。その点カボチャは低GIでインスリンの分泌もゆるやかなので、肥満対策や体重管理向きな食べ物です。
犬にかぼちゃを与える時の注意点
必ず柔らかくなるまで加熱する
カボチャは生のままでは包丁が通らないほど堅く消化もよくないので、与える時は柔らかくなるまで蒸す・茹でる・レンジなどで加熱しましょう。
皮や種については基本的に取り除きますが、柔らかい状態にして、薄くカットして与えれば皮がついていても問題ありません。
喉に詰まらないよう小さくカット
またカボチャはホクホクとした食感が魅力ですが、勢いよく食べると喉に詰まりやすいので、与える時は一口大、薄切り、ペースト状で与えるようにしましょう。
また、おやつとして与える場合は一気にあげるのではなく、少しずつ飲み込んでから次のカボチャを与えるなど与え方にも注意してください。
与え過ぎには注意
不溶性食物繊維は便通促進や腸内の不要物の掃除などで役立つ一方、消化がよくないので与えすぎると消化不良や便秘悪化に繋がります。
愛犬のサイズによりますが、主食に影響しない1~2かけ程度~薄切り1枚を目安に少なめの量を心がけてください。
まとめ
- 食物繊維や抗酸化物質が豊富
- 低GI食材で体重管理やダイエット向きの炭水化物源
- 与える時は柔らかくなるまで加熱する
- 量や与え方には注意