ドッグフードの原材料:モンモリロナイト(Montmorillonite)
モンモリロナイト(Montmorillonite)は、ベントナイトの主成分である粘土鉱物(含水ケイ酸塩鉱物)のひとつです。フランスやアメリカ、また日本からも発見されています。
モンモリロナイトは含水ケイ酸塩鉱物の中でも、最も吸着性が高く、より多くの水分を抱え込む性質があります。他にも膨潤性(水など物質を吸収して体積を増やす)や、イオン交換、乳化作用、油分の吸着などの特徴があります。
モンモリロナイトの効果と働き
カビ毒や細菌、重金属を吸着し排出する
画像引用元:動物飼料機能の成分としてのモンモリロナイト|J-GLOBAL
※ Mt …モンモリロナイト ※ in vitro…試験管内で
飼料添加物としてMtは、表面吸着、静電吸着および分子間力によって、動物の飼料および胃腸管におけるマイコトキシンおよび細菌を除去することができる。さらに、Mtは、層間カチオンの交換性とカチオン水和による膨潤性によって、供給物中に重金属を効果的に吸着できる。金属イオン、金属酸化物、および有機カチオンによるMtの修飾は、マイコトキシン、細菌、重金属の吸着効率をin vitroおよびin vivoで改善できる。飼料添加物としてのMtとその改質製品は、家畜、水生および家禽の腸の健康と成長性能を著しく高めることができる。飼料添加物としてのMtの利用は、牛乳、卵および肉の品質を効果的に改善できる。
モンモリロナイトは古くから天然のデトックス成分として用いられてきました。
また、2021年にオランダで発行された「Applied Clay Science」には、モンモリロナイトにはカビ毒(マイコトキシン)や細菌、重金属を吸着して排出除去する働きがあると発表しています。
モンモリロナイトは犬の体内の有害物質や有害物質が含まれるドッグフード内(飼料)、どちらの有害物質も除去できるとし、優れた機能で製品の品質を守ると同時に、動物の腸内の健康を改善すると報告しています。
このことから、モンモリロナイト入りのドッグフードは、愛犬の腸内環境を改善し、同時にドッグフードの品質も保つ働きがあると言えます。
放射性物質を吸着する働き
モンモリロナイトは放射性物質吸着材としても利用されています。モンモリロナイトのイオン交換を用いて、体内の放射性物質を効率よく吸着し、排出します。
粘土食は放射能対策として注目され、放射能が飛び交う空間で生活するNASAの宇宙飛行士たちも健康維持対策として粘土食を採用したそうです。
副作用はなし
現在、ペットフードやサプリメントでモンモリロナイトが使用されていますが、犬に対する副作用や健康被害は報告されていません。
モンモリロナイトは鉱物であり、ミネラルが豊富なので、当然ながら過剰摂取はNGですが、ドッグフードに含まれるように低配合な割合では犬における副作用の心配はないでしょう。
まとめ
- 犬に体内のカビ毒や細菌、重金属を吸着排出する
- ドッグフードの品質を保つ
- 愛犬の腸内の状態を維持・改善する
- 放射性物質の吸着と排出する