成犬用ドッグフードに切り替える時期はいつ?
成犬用ドッグフードに切り替える時期は、愛犬のサイズによって異なります。
超小型犬・小型犬は10か月前後、中型犬は12ヶ月、大型犬は18ヶ月、超大型犬は約18~24ヶ月で成犬になるとされています。愛犬の大きさで切替時期が1年以上も違ってくるので、切り替え時期は以下の成犬年齢目安表からご判断ください。
サイズ | 成犬になる時期目安 | 成犬体重 |
---|---|---|
超小型犬・小型犬 | 約10か月(8~12ヶ月) | ~10kg |
中型犬 | 約12ヶ月 | 11~25kg |
大型犬 | 約18ヶ月 | 26〜44kg |
超大型犬 | 約18~24ヶ月 | 45kg以上 |
子犬用から成犬用ドッグフードへの切替方法
子犬用のドライフードから成犬用ドッグフードに切り替えは、子犬用フードがなくなる1週間前から始めて下さい。
まず、初日は子犬用フード9割に、成犬用ドッグフード1割を混ぜて子犬用:成犬用が9:1の比率になるように与えます。翌日は子犬用:成犬用が8:2~7:3、翌々日は6:4~5:5(半々)という具合に、これを何日か繰り返して少しずつ子犬用の割合を0に、成犬用のドッグフードを10割に切り替えていきます。
じれったく感じるかもしれませんが、子犬の時期は消化器官が未熟でフードの変更にも慣れていないので、徐々に切り替えていくのがおすすめです。
子犬用ドッグフードと成犬用ドッグフードの違い
- AAFCOの総合栄養食の成分基準
- 子犬用フードは子犬特有のトラブルに配慮
- 成犬用はカロリーが控えめ
メーカーやブランドによって特徴や違いは異なりますが、基本的な違いは上記3つです。
AAFCOの成分基準
まず子犬用・成犬用フードとして共通しているのが、AAFCOが定めるドッグフードの成分基準値の違いです。AAFCO(アメリカ飼料検査官協会)で定められている総合栄養食の基準は、子犬や妊娠・授乳期が対象となる「成長・繁殖期(Growth and Reproduction Minimum)」と、それ以外の成犬が対象の「維持期(Adult Maintenance Minimum)」の2つに分かれています。
画像引用元:2016 AAFCO 成分基準
- 成長・繁殖期(Growth and Reproduction Minimum)→子犬・成長期・妊娠期・授乳期用
- 維持期(Adult Maintenance Minimum)→それ以外の成犬用(シニア含む)
成分値を見ていくと、子犬用(Growth and Reproduction Minimum)の方が全体的に最低基準が高めに設定されています。これは成長が終わった維持期の成犬よりも、子犬の方が成長のためにより多く栄養素やエネルギーが必要になるためです。
子犬用フードは子犬特有のトラブルに配慮
子犬の時期は、免疫力が低く、消化器官も敏感です。子犬の時期はちょっとした下痢や感染症が重症化しやすく、場合によっては命を落とすこともあります。
このため、子犬用のドッグフードには、消化吸収や免疫系、アレルギーに配慮した成分や原材料のレシピが採用される傾向があります。
成犬用はカロリーが控えめ
必要な栄養素やエネルギーが多い子犬の時期に比べて、維持期に入ると大きなエネルギーを必要としないため、成犬は太りやすくなります。
このため成犬用のドッグフードは、全体的に脂質やカロリーを控えめにしたヘルシーなドッグフードが多い傾向にあります。
子犬用ドッグフードをずっと与えるのはだめ?
時期が多少ずれる分には問題なし
成犬用のドッグフードを食べてくれない、探すのも面倒なので、子犬用のドッグフードを与えて続けてもいいかという質問をよく聞きます。
子犬用から成犬用に切り替える時期については、かなりざっくりとした目安なので、時期が多少ずれてしまう分には問題ありません。
子犬用フードは全体的に高い値に基準値が設定されているので、成犬用フードの基準も同時に満たしています。このため、成犬用に替えないからと言って急に不調になったりすることはありません。
何年も主食として子犬用フードを与えるのはNG
ただし何歳になっても子犬用フードを主食として与え続けるのはやめましょう。
成犬期に余分な栄養を摂り過ぎることは、肥満や生活習慣病のリスクを高めたり、腎臓や肝臓、胃や腸など各器官に過剰な負担をかけることになります。
シニア期の慢性疾患対策を考えても、成犬期は成犬期・全年齢対応のフードを与えることをおすすめします。
もし子犬の時期から全年齢対応のフードを与えていた場合、給与量のみの調整で同じフードを与え続けても問題ありません。
まとめ
- 子犬用から成犬用への切替は必要
- 切り替え時期は犬種・サイズによって異なる(8~24ヶ月)