ドッグフードのブロッコリー。スルフォラファンは解毒酵素の働きを助け、腫瘍成長を抑制!

犬にブロッコリーは与えてOK!スルフォラファンは解毒酵素の働きを助け、腫瘍成長を抑制!

犬がブロッコリーを食べても大丈夫?

犬にブロッコリーを与えてOK

ブロッコリーは基本的に犬に与えて大丈夫な野菜です。ブロッコリーの食物アレルギーや腎疾患・尿路疾患がある犬でなければ問題ありません。

ブロッコリーの花の部分の独特のプチプチとした食感にハマる犬も多いようです。また、ブロッコリーの新芽部分にあたるブロッコリースプラウト(アルファルファ)も与えて問題ありません。

ドッグフードにもブロッコリーが原材料として配合されることがあります。

ブロッコリーの栄養素

成分ブロッコリーブロッコリー
スプラウト
タンパク質4.3g1.6g
脂質0.5g0.1g
炭水化物5.2g2g
食物繊維4.4g1.4g
モリブデン12μg16μg
葉酸210μg56μg
ビタミンC120mg5mg
ビタミンK160μg47μg
ビタミンE2.4mg1.9mg
カロリー100g33kcal12kcal

スルフォラファン

ブロッコリーには「スルフォラファン」の前駆物質となるグルコラファニンが含まれています。スルフォラファンには、体内で解毒酵素や抗酸化酵素の生成を促進する作用があり、体の抗酸化力や解毒力を高める効果があるとされています。

また、人に対しては肥満や糖尿病、がん、神経疾患など様々な疾患や病気への効果が確認されていますが、犬に対する研究調査でも、腫瘍の成長を抑制する効果が報告されています。

ドッグフードのブロッコリー。スルフォラファンは解毒酵素の働きを助け、腫瘍成長を抑制!
画像引用元:正常な犬にブロッコリースプラウトサプリメントを単回投与した後のスルフォラファン吸収とヒストンデアセチラーゼ活性|PMC 米国国立衛生研究所

スルフォラファンは、ヒストンデアセチラーゼの阻害を含むいくつかのメカニズムによって腫瘍の成長を抑制することが示されています。

食物繊維が豊富

ブロッコリーには食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維は腸内環境を整え、便通を促進する働きがあります。

葉酸

葉酸は別名ビタミンB9で、生体の恒常性の維持や、核酸、アミノ酸の代謝、また血液を作るためにも必要な栄養です。ブロッコリーなどの緑黄色野菜に多く含まれています。

ビタミンK

ビタミンKは脂溶性ビタミンの一種で、血液凝固因子の機能維持や、骨代謝機能の維持、また細胞増殖を助けます。

ビタミンE

ビタミンEは抗酸化作用があります。また細胞膜構造や生殖腺、筋肉、神経系機能を維持します。

脂溶性ビタミンですが、他の脂溶性ビタミンより多量摂取しても過剰症になりにくいビタミンです。

ビタミンC

ビタミンC(アスコルビン酸)は、犬は体内で合成できるため必須栄養素ではありませんが、ビタミンEと同様で抗酸化作用があり、また、コラーゲンの生成を助けたり、抵抗力や正常な免疫力を維持する働きがあります。

ブロッコリーの与え方

茹でて一口大にして与える

ブロッコリーを犬に食べさせる時は、茹でて一口大に切って与えます。冷凍ブロッコリーの場合も同様。

塩茹でや味付けはせずに、ブロッコリー本来の味だけで与えるようにしましょう。

芯や茎は固くて食べにくいので、長めに茹でること、より細く切ってから与えることを心がけましょう。

適量は犬が2~3口で食べられる量

ブロッコリー好きな犬だと、たくさんブロッコリーを欲しがるかもしれませんが、1回に与える量は、犬が2~3口で食べきれる量にしましょう。

食事に影響が出るほどの量を与えると、栄養バランスの偏りや、偏食の原因となります。

スプラウトは少量を心がける

ブロッコリースプラウトは、新芽部分で柔らかくてとても食べやすく、生のままで茹でる必要はありません。

ビタミンなどの栄養がブロッコリーよりも高濃度で含まれているので、与え方や与える量には注意しましょう。

味も苦味や辛味を強く感じやすいので、ウェットフードに混ぜたり、手作り食の彩りに数本のせて使うくらいがおすすめです。

生後6、7ヶ月を過ぎてから与える

与え始めの時期としては、成犬になって体の機能も安定してくる生後6.7ヶ月あたりから、少しずつおやつとして野菜を与え始めるのがおすすめです。

子犬の時期は消化機能が弱く、アレルギーも発症しやすいので、あまり色々な野菜や果物を与えるのはおすすめしません。

ブロッコリーには尿路結石の原因となるシュウ酸が多く含まれる

生のブロッコリーには、ホウレン草にも多く含まれる「シュウ酸」が含まれています。シュウ酸はシュウ酸カルシウム結石という尿路結石の構成成分であり、摂り過ぎると腎臓にも負担がかかります。

シュウ酸は茹でると水に溶け出すのでしっかりと茹でてダシ汁は与えなければ問題ありませんが、下部尿路疾患や腎臓疾患がある犬には与えない方がいいでしょう。

下記に挙げた犬はシュウ酸カルシウム結石の好発犬種となっているので、特に注意しましょう。

  • シーズー
  • シュナウザー
  • ヨークシャーテリア
  • パピヨン
  • ポメラニアン

ブロッコリーを使用したドッグフード例

まとめ

  • ブロッコリーは犬に与えてOKな食材
  • 食物繊維やビタミン、スルフォラファンが豊富
  • 芯や茎部分はしっかり茹でる

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一般社団法人ペットフード協会ペットフード販売士、キャットフード勉強会ディレクターとして、キャットフードに関する情報を提供しています。また、日本化粧品検定協会のコスメコンシェルジュ資格を有し、ペットフードだけでなく化粧品にも精通しています。販売時に必要な知識となる薬機法などについてもご紹介ができます。 日本化粧品検定協会会員。