犬にベリー類を与えて大丈夫?尿路結石や膀胱炎、免疫機能への効果とメリット。ベリー入りドッグフード

ドッグフード ベリー
佐藤さん
ドッグフードにはベリー類が使用されていることがありますが、犬にとってどうなんでしょうか。果物は犬にとって必ずしもいいとは限りませんよね?
犬田さん
ブドウやオレンジなど一部のフルーツは犬に有害ですが、ベリー類は強い抗酸化作用があり、犬の下部尿路疾患にとってメリットが大きいと言われています。

ドッグフードの原材料:ベリー類

犬にベリー類を与えるのはOK

犬にベリー類を与えても問題ありません。

ベリーは果物の中でもドッグフードの原材料のひとつとして配合していることが多く、またフリーズドライ製法で加工して形や風味を残したおやつ用のベリー素材も販売されています。

他にもお祝い時のケーキにベリーをトッピングしたり、ベリーを水で薄めてサングリアや赤ワイン風の手作りジュースにするなど、愛犬用の手作り食に取り入れている方もいます。

ベリーが下部尿路に良いと言われる理由

ベリーは下部尿路に配慮したドッグフードや療法食にも配合されています。

種類にもよりますが、ベリーにはアントシアニン(プロアントシアニジン)やアルブチン、キナ酸、ビタミンなど下部尿路の健康時に役立つ成分が豊富に含まれています。

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アントシアニン

アントシアニンは、細菌の粘膜付着を抑制する作用があり、免疫維持とともに、細菌感染による膀胱炎や尿路結石の予防に役立つ可能性があります。

キナ酸

キナ酸は体内で馬尿酸という物質に変化し、尿を酸性に保つ働きがあります。尿pH値を酸性に保つことでウレアーゼ産生菌(大腸菌など)などの細菌増殖や成長を抑制し、ストルバイト結石が形成されにくい環境を作ります。

アルブチン

アルブチンは利尿作用があり、尿中で分解される時に作り出されるハイドロキノンが腎細胞を刺激します。また利尿作用だけでなく殺菌作用もあることから、膀胱炎などの治療に用いられることもあります。

ドッグフードに配合されるベリーの種類

ブルーベリー

ブルーベリーにはビタミンCやビタミンE、アントシアニンが豊富に含まれています。ロドプシンという感光色素の合成に関わるアントシアニンは正常な視覚の維持にも効果が期待されています。

もともとの視力を高めるわけではありませんが、ロドプシン不足によって視覚機能が低下している犬の場合は、アントシアニンによって視覚が改善される場合があります。

マルベリー

マルベリーは日本ではクワの実と言われる果物で、赤い色から黒っぽい色のものまであります。マルベリーはアントシアニンの中でも特に抗酸化力の高い「シアニンジン」が豊富に含まれています。

クランベリー

クランベリーには尿路の健康維持に役立つことからドッグフードやサプリメントにも利用されています。

利尿作用や殺菌効果のあるキナ酸を始め、抗酸化物質のアントシアニンやビタミン、アルブチンなども豊富に含まれています。

カウベリー

日本名ではコケモモと呼ばれるカウベリーは、リンゴベリーとも呼ばれるフルーツで小さなリンゴのような見た目が特徴です。

あまり日本ではメジャーではありませんが、ビタミンCやβカロテン、アルブチンなどが豊富に含まれています。

ストロベリー(いちご)

食品でも人気の高いストロベリー(イチゴ)は、ドッグフードではあまり使用されませんが、ビタミンCを多く含み、また他のベリーと同様、アントシアニンなどのフラボノイドやフェノール酸も豊富です。

ベリー類配合のドッグフード例

 

まとめ

  • 抗酸化作用や尿路の健康維持に役立つ成分が豊富
  • ドッグフードの原材料やおやつとして利用されている
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一般社団法人ペットフード協会ペットフード販売士、キャットフード勉強会ディレクターとして、キャットフードに関する情報を提供しています。また、日本化粧品検定協会のコスメコンシェルジュ資格を有し、ペットフードだけでなく化粧品にも精通しています。販売時に必要な知識となる薬機法などについてもご紹介ができます。 日本化粧品検定協会会員。