

しかし正しいふやかし方をしないと、せっかくの栄養素が損なわれてしまうことも…。
この記事では、ふやかすことが必要な犬と、正しいふやかし方についてご紹介します。
ドッグフードをふやかす必要がある犬は?
子犬
子犬は消化器官やアゴが未発達なので、固いドライフードは咀嚼が難しく、胃腸に負担となる恐れがあります。
生後3ヵ月ごろになると乳歯が生えそろってドライフードを食べることができるため、ふやかして与えるのは生後3~4ヵ月ごろまでが目安となります。
生後7ヵ月ごろになると永久歯に生え変わるので、徐々にドライフードに移行していきましょう。
シニア犬
シニア犬になると消化器官やアゴが衰え始めるので、ドライフードを噛み砕くこと、きちんと消化することが困難になります。アゴを動かしずらくなって疲れてしまうことでご飯への興味が薄れ、食べなくなってしまうことも。
そのため、きちんと飲み込んで消化しやすいようにドッグフードをふやかすことがおすすめです。消化器官に負担をかけずに栄養を摂取することができます。
またシニア犬は運動量が減るため、気づかないうちに水分不足になる恐れがあります。ドッグフードをふやかすことで自然と水分を摂取することができます。
食いつきが悪い、ダイエット中の犬
ドッグフードをふやかすことで栄養を損なわずに量を増やすことができるため、少量でも満腹感を得ることができ、腹持ちが良くなります。そのため、ダイエット中の犬におすすめです。
またふやかすことで香りが立つので、食欲が落ちている犬も食いつきが良くなるでしょう。
アゴや歯が弱い犬
犬種や生まれつきによってアゴや歯が弱い犬は、固いドッグフードを噛み砕くことができません。ドッグフードをふやかすことでアゴや歯が弱い犬もしっかりと食事しやすくなります。
ドッグフードの正しいふやかし方
ドッグフードをふやかす正しい方法をご紹介します。ドッグフードによってふやける時間や状態は異なりますが、基本の手順を押さえて取り組んでみましょう。
用意するもの
- ドッグフード1食分
- ふやかす液体
ふやかす液体は、水、30~40℃のぬるま湯、犬用ミルクのいずれかです。
犬の食いつきが良いのは、上から
- ぬるいミルク
- 常温のミルク、またはぬるま湯
- 常温の水
- 冷たい水
という順番になります。
温めたミルクは香りが経って食いつきが良く、冷たいミルクに比べてお腹を壊しずらいです。
カロリーや体重管理を気にする場合はミルクではなくぬるま湯にすると、常温のミルクと同じくらいの食いつきになりやすいでしょう。
ふやかす手順
- ドッグフード:液体=1:1の割合で液体を注ぐ
- 5分程度置き、人肌程度に冷ます
- ドッグフードを触ってふやけるかを確認する
ポイントと注意点
熱めのお湯やミルクを使うと早くふやかすことができますが、犬が食べられる人肌程度まで冷めるまで時間がかかります。
ほとんどのドッグフードは5分程度でふやけますが、表面のコーティングが強かったり水分が少ない固いドッグフードの場合は5分程度ではふやけないかもしれません。その場合はさらに5~10分置きましょう。
ウェットフードのように水分量が多いものにしたい場合は、ドッグフード:お湯=1:2.5にします。
ドッグフードをふやかすデメリット
長期保存はできない
ふやかしたドッグフードは、冷蔵庫に数時間~半日であれば保存が可能です。
しかし水分を多く含んでいるので、冷蔵庫内であっても半日以上の保存はおすすめできません。食べなかったり残したものは破棄するようにしましょう。
与えるまでに時間がかかる
ふやかしたドッグフードは長期保存ができないため、忙しくて時間がない飼い主さんには負担となります。また、お腹を空かせた犬を待たせることになります。
電子レンジを使ってドッグフードをふやかすことも可能ですが、時短で簡単にできるというメリットがある一方、機種によって加熱ムラができやすいためおすすめしません。場所によっては熱くなりすぎてしまい、気づかずにそのまま食べるとヤケドしてしまう恐れもあります。
歯周病になる恐れ
水分を多く含んでいるので口内に歯石として残りやすく、歯周病の原因となる恐れがあります。食後にしっかりとした歯磨きをする必要があります。
まとめ
- 犬種や年齢を問わず、ふやかしたドッグフードが必要な犬は多い
- ふやかしたドッグフードを与えることで栄養をきちんと摂取することができる
- 水分を多く含むので、与える量や回数、材料に注意が必要
- 長期保存ができないため、手間と時間がかかる