ドッグフードの原材料:サーモン(salmon)
ドッグフードではお馴染みの魚原料
サーモンはドッグフードではお馴染みの原材料で、魚原料の中では最もよく使われているのではないでしょうか。動物タンパク質源としてメインで利用されることはもちろん、肉系ドッグフードではオメガ3脂肪酸の供給源としてサーモンオイルが配合されることも多いです。
サーモンは白身魚に分類されますが、
犬に与えてOK!クセがなく程良い脂で嗜好性も高い
サーモンはクセがなく甘味のある魚で適度に脂身もあるため犬の嗜好性も高く、好き嫌いされにくい魚原料です。手作り食やおやつとしてサーモンを与えたいという方も多く、サーモンを使った犬用食事のレシピも検索すると出てきます。
サーモンの栄養素と効果
成分 | タンパク質 | 22.51g |
脂質 | 4.51g | |
DHA(オメガ3) | 480mg | |
EPA(オメガ3) | 270mg | |
オレイン酸(オメガ9) | 570mg | |
ビタミンB6 | 0.41mg | |
ナイアシン | 6mg | |
ビタミンD | 33μg | |
カロリー | 100g | 139kcal |
良質な動物性タンパク質が豊富
サーモンは動物性タンパク質が豊富に含まれます。特に動物性タンパク質は含まれるアミノ酸のバランスがよく、良質なタンパク質を摂取できます。
腎臓にも負担をかけにくいので同じ量でも動物性タンパク質の方が利用しやすい状態になっています。
オメガ3脂肪酸(EPA・DHA)による様々な効果
特にサーモンオイルは必須脂肪酸の一つで様々な効果が証明されている「オメガ3脂肪酸」の供給源として配合される原材料です。
オメガ3脂肪酸にはEPA・DHAなどの不飽和脂肪酸があり、様々な効果が証明されています。
- 皮膚被毛を保護する
- 関節の炎症を抑える
- アレルギー症状の緩和する
- 悪玉コレステロールを減らす
- 血圧を下げる
- 脳細胞を活性化させる
ドッグフードにおいて、健康な皮膚被毛を維持するためにはオメガ6とオメガ3のバランスが重要とされていますが、肉にはオメガ3が少ないので肉系ドッグフードではどうしてもオメガ6脂肪酸が多くなりがちです。そこでオメガ3が豊富なサーモンオイルを用いてオメガ6:オメガ3の割合を調整するドッグフードが多いです。
アスタキサンチンの抗酸化作用
アスタキサンチンには細胞を損傷させる「活性酸素」を減らす抗酸化作用があり、アンチエイジング食品としても注目されています。アスタキサンチンはサーモンの赤い色素成分で、サーモンが海で餌として食べていたエビやオキアミに豊富に含まれる成分です。
愛犬にサーモンを与える時の調理方法と注意点
刺身の生サーモンはビタミンB1欠乏症の原因に
サーモンを手作り食やおやつとして犬に与える時は、生のサーモンではなく茹でる等して加熱したサーモンを与えましょう。生でも刺身など新鮮なサーモンであれば食中毒の心配はありません。
生のサーモンの問題点は、サーモンに含まれる酵素「チアミナーゼ」です。「チアミナーゼ」はサーモンが餌として食べていたエビやオキアミに多く含まれる成分で、ビタミンB1を分解し、犬の体内のビタミンB1が欠乏する可能性があるため、生食はおすすめしません。
チアミナーゼは加熱で壊すことができるので、犬にサーモンを与える時は加熱してから与えましょう。
アニサキスは養殖サーモンにはいない
アニサキスについて心配される方もいる方もいるかもしれませんが、基本的に養殖のサーモンにはアニサキスは寄生していないので安心して与えられます。天然サーモンの場合はアニサキスが寄生している可能性がありますが、しっかりと加熱するか小さく切ればアニサキスは死ぬので与えられます。
サーモンのアレルギー性
赤身魚に比べてアレルギー性は低い
サーモンは白身魚なので、サバやマグロなどの赤身魚に比べればアレルギー性は低いです。ただ魚自体は犬のアレルゲンになりやすい原料なので、もし皮膚に痒みや赤み、脱毛や炎症が見られたり、嘔吐や下痢などの症状が見られた場合にはただちに給餌を中止します。
サーモンオイルは脂質がほぼ100%で、アレルギーの原因物質になるタンパク質は含まれないので、サーモンではなくサーモンオイルであれば理論的に心配はないとされています。
ただ抽出方法などによってタンパク質がすべて除去できているとは限らないので、すでにサーモンにアレルギーが出ている犬であればサーモンが含まれないフードを選ぶのがおすすめです。
サーモン配合のドッグフード
- アーテミス ドッグフード
- カークランド(コストコ)ドッグフード
- ハロードッグフード
- ヒルズ
- ポチ
- パーフェクション
- ウィッシュ
- ニュートロ サーモン
- GO!
- AATU
- カナガン
- アカナ
- アディクション
他にもサーモンは様々なドッグフードに配合されています。
まとめ
- ドッグフードの原材料としてかなりメジャー
- オメガ3脂肪酸(EPA・DHA)の供給源
- 肉系ドッグフードにもオイル配合される