下痢や軟便の原因の1つはドッグフード?
愛犬の下痢や軟便には、食べ物、冷え、ストレス、感染症、ガンや病気など様々な原因が考えられます。
その中でも今回はドッグフードによる下痢や軟便についてお話したいと思います。普段の食事や食べ物が原因で下痢や軟便に苦しむことがないよう、下痢や軟便になりやすい・なりにくいフードの特徴や対処方法などご紹介します。
下痢や軟便になりやすいドッグフード
アレルゲンが含まれている
ドッグフードに使われる原材料の中で、アレルギー症状が出る原材料(アレルゲン)が含まれる場合、アレルギー症状で下痢や軟便が出ることが多いです。
どの食材に対してアレルギー反応が出るかは犬それぞれですが、牛肉・ラム肉・鶏肉などの肉類、卵、魚、乳製品、大豆・トウモロコシ・小麦などの穀類で、犬はアレルギーを引き起こしやすいというデータがあります。
また、アレルギーには食材以外にも添加物や遺伝子組換え食材が原因になることがあります。
また、原材料が特定できないミートミールやフィッシュミールは、いざアレルギー反応が出た時に、どの食材を除けばいいか判断が難しくなるため、アレルギー対策には向きません。
食物繊維が非常に少ない
食物繊維は腸内環境を整え便の調子を整える成分です。特に「不溶性食物繊維」は便の水分を吸収して便を固める作用があるので、下痢や軟便でうんちが緩くなっている犬には必要な成分です。
近年ドッグフードでは、グレインフリー(穀物不使用)や低炭水化物食に注目が集まっているため、不溶性食物繊維が1、2%程度しか含まれないものも見受けられます。
食物繊維が少なくても問題はありませんが、それで下痢や軟便が続いているようであれば、不溶性食物繊維が少ないことが原因の可能性もあります。
水分量が多いウェットフード
ほぼ水分のウェットフードばかり食べていると、下痢や軟便になりやすくなります。
ドライフードの場合、水分量は10%程度しか含まれていませんが、ウェットフードは80~90%水分です。このためウェットフードばかり食べる犬は、不溶性食物繊維が少ないと同時に、水分も多く取り入れるので便に含まれる水分量も多くなり、下痢や軟便をしやすくなります。
下痢・軟便になりにくいドッグフードの選び方
適度な不溶性食物繊維
下痢や軟便に悩んでいる愛犬には、適度に不溶性食物繊維が含まれたドッグフードがおすすめです。
不溶性食物繊維は、豆類や植物の種子、穀類などに多く含まれています。この中で特にアレルゲンになりにくいエンドウ豆やレンズ豆、玄米、キヌアなどは不溶性食物繊維の摂取としておすすめです。
乳酸菌やプロバイオティクス
乳酸菌やプロバイオティクスを使用したドッグフードは、愛犬の腸内環境を整えるので下痢や軟便改善におすすめです。
乳酸菌類、エンテロコッカス・フェシウム、ラクトバチルス・カゼイ、フェシウム菌、カゼイ菌、ビフィズス菌などはプロバイオティクスの一種で、腸まで届き、善玉菌の助けになる腸内を良い状態に傾ける働きがあります。
食物アレルギーや添加物をチェック
食物アレルギーのリスクが低い原材料や、アレルギー反応が出た時にアレルゲンを特定しやすい原材料でを使用したドッグフードがおすすめです。
アレルギーの観点からみても、様々な肉や魚を使用したミートミールやフィッシュミールは、不特定の様々な動物や魚が使用されている可能性があるので、チキン、サーモン、ポークのように動物や魚の名前が特定されているドッグフードがおすすめです。
また、グレインフリー(穀物不使用)やGMOフリー(遺伝子組み換え食品不使用)、ホルモン剤不使用、合成添加物不使用であるかもポイントとして見ておくといいと思います。
ドッグフードによる下痢と軟便の対策
新しいフードへの切り替え方
新しいドッグフードに変える時に、一気に新しいフードに移行すると、ガラリと食べ物が変わったことに消化器官がびっくりして便の調子を崩すことがあります。
また、しょっちゅうドッグフード違うフードに変えている場合も、消化器官が慣れる前にどんどん変わってしまうので下痢や軟便が
できるなら、やはり前のフードが残っているうちから徐々に新しいフードを混ぜて新しいフードに慣れさせるのがベストですが、なくなってしまった場合は、少量ずつ回数を分けて一気に食べてしまわないようにゆっくり慣れさせるといいでしょう。
サプリメントを利用する
今までのフードを気に入っているようなら、食物繊維や乳酸菌のサプリメントを利用して便を固め、下痢や軟便の改善をする方法もあります。
その際は必ずペット用のサプリメントを購入し、記載された目安量に従って与えましょう。