ドッグフードの原材料:アルファルファ(alfalfa)
アルファルファ(ムラサキウマゴヤシ)は中央アジア原産のマメ科ウマゴヤシ属の植物で、ドッグフードではよく使われる食材のひとつです。
発芽してすぐの柔らかい新芽部分はスプラウトとしてサラダなどに使われていて、乾燥させたアルファルファはハーブティーの茶葉としても販売されています。
成長して硬くなったアルファルファは、植物性タンパク質が豊富なので牧草として特に乳牛の飼料として利用されています。また、草食動物のウサギもアルファルファの牧草がよく与えられます。
アルファルファの栄養素と犬におけるメリット
βシトステロールがコレステロール吸収抑制
アルファルファにはβシトステロールというステロール類が含まれています。
βシトステロールはコレステロールの吸収を抑制作用による動脈硬化や心血管疾患の予防効果が期待されています。
また、抗炎症作用や免疫調整、また抗酸化物質としても細胞の健康維持や慢性疾患、癌予防などの可能性が報告されています。
ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムが豊富
アルファルファは飼料として高い評価受けている理由の1つがアルファルファの高い栄養価です。
画像引用元:寒冷地におけるアルファルファ混播草地について(表1 アルファルファおよびイネ科牧草の平均Na,K,Mg ,Ca含有率とAL/G)|牧草と園芸 第53巻第5号(2005年)
アルファルファ(AL)はナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムいずれも豊富で、同じイネ科の牧草(G)と比較しても数倍以上の違いがあります。資料内でもアルファルファは高栄養な濃厚飼料として評価されているため、ドッグフードでも優れた栄養源として役立っています。
炭水化物が控えめで植物性タンパク質が豊富
アルファルファの牧草は他の牧草に比べての炭水化物量が控えめです。
他の牧草では炭水化物(NDF)はいずれも60%前後を占めていますが、アルファルファの場合、40%前後~50%以程度(収穫時期によって栄養価に差異有)で、どの時期においても炭水化物が占める割合が低いことが分かります。
炭水化物が控えめな分、アルファルファは粗タンパク質量が豊富です。他の牧草では10%前後なのに対し、アルファルファはタンパク質量が20%前後と他の牧草の2倍の値となっています。
アルファルファの注意点
止血作用で薬剤の作用を弱める可能性
アルファルファに豊富なビタミンKには止血作用があります。血液凝固阻止剤や血栓治療薬を服用している場合は作用を弱める可能性があるので注意しましょう。
まとめ
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- ドッグフードでよく使用する原材料
- 牧草として乳牛用飼料にも使われる
- 他の牧草と比較して栄養価が非常に高い
- βシトステロールにはコレステロール吸収抑制作用