ドッグフードの原材料:ラム(羊肉)
ラムは柔らかい子羊の肉
ラム(Lamb)は生後12ヶ月未満の永久歯が生えていない子羊で、肉質が柔らかく臭みのない食べやすい肉原料です。ドッグフードではチキンやビーフなど他の肉原料ほどメジャーな味ではありませんが、よく利用される肉原料の一つになっています。
ラムはアレルギーに配慮したフードや療法食に配合されることも多いです。ラムは生後1年未満の子羊ということで価格が高めで販売価格も若干高く設定されることがあります。
マトンは固くて臭みが強い
生後12ヶ月を過ぎた羊はラムではなく「マトン(Mutton)」と呼ばれます。マトン肉として出荷されるのは、羊毛を刈り取るために2~6年飼育された羊で、老齢羊であることも多いです。
マトン肉はラム肉と比べると、肉質が固くクセや臭みも強いため、食品では好まれないことが多いです。ドッグフードでもマトンを使用した商品もありますが、ラムのドッグフードの方が多い印象です。
ラム(羊肉)の栄養素
成分(分析値) | タンパク質 | 18g |
脂質 | 16g | |
炭水化物 | 0.1g | |
カリウム | 270mg | |
リン | 100mg | |
亜鉛 | 2.6mg | |
鉄 | 1.5mg | |
ナイアシン | 4.3mg | |
ビタミンB12 | 1.1μg | |
ビタミンB6 | 0.31mg | |
ビタミンE | 0.5mg | |
カロリー | 100g | 227kcal |
L-カルニチンやDLーメチオニンが豊富
ラム肉にはタンパク質やアミノ酸が豊富に含まれていますが、特に注目したいのが必須アミノ酸のL-カルニチンとDL-メチオニンです。
ラム肉は脂質が多いためカロリーや肥満が気になる方も多いですが、ラム肉に豊富なL-カルニチンは脂肪酸を運搬する働きがあるため脂肪がエネルギーに代謝されやすく、ダイエットや肥満傾向の犬にも嬉しい成分です。
また、DL-メチオニンにはアレルギー症状を引き起こすヒスタミンを抑制する働きがあり、このためラムはアレルギー対策のドッグフードに使用されることが多いです。
※ただしラム自体がアレルゲンになる可能性もあります。牛肉アレルギーに交差反応があるため、牛肉アレルギーがある犬の場合は他のタンパク源で補うことをおすすめします。
ビタミンB群、ビタミンEが豊富
ラム肉には酵素を助けるビタミンB群が含まれています。
ビタミンB群はナイアシンやビタミンB6,ビタミンB12などの総称で、エネルギーを代謝する助けになります。
吸収率の高い鉄分や筋合成を助ける亜鉛が豊富
ラムには吸収率が高く動物性の食べ物に豊富な「ヘム鉄(鉄分)」が豊富に含まれていて、ヘモグロビンなどの構成成分として働きます。
亜鉛は筋肉を合成するために行われる細胞の複製を助ける作用があり、新しい細胞を生み出したり成長期には特に必要な栄養です。
ラム(羊肉)を使用したドッグフード
- ユーカヌバ ラム&ライス
- ジウィ・ピーク エアドライドッグフード ラム
- ナチュラハ グレインフリー ラム
- アカナ グラスフェッドラム
- ワイルドレシピ ラム
- セレクトバランス ラム
- キアオラ ラム&レバー
- ファーストチョイス ラム&ライス
- ファーストメイト オーストラリアンラム
- アディクション ル・ラム
- ピュアロイヤル ラム
- ペットカインド トライプドライ グリーンラム
- カークランド スーパープレミアム ラム
- ブリスミックス ラム
- ワイソンドッグフード ラム
- ナチュラルハーベスト フラッシュラム
まとめ
今回はラムのドッグフードについて解説しました。羊肉は臭みが強く好き嫌いが激しいと思われがちですが、ラムはクセも少なく愛犬も食べてくれやすい味となっているかもしれません。
アレルギーの原因となるヒスタミンを抑制するメチオニンや、脂肪燃焼を助けるカルニチンが含まれているので、気になっていた方はぜひラムのドッグフードにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
また、下の記事ではラム以外のお肉についても解説していますので、ぜひチェックしてみてください。