ドッグフードの原材料:しらす(whitebait)
しらすはウナギやカタクチイワシ、マイワシ、ニシン、アユなどさまざまなの魚の稚魚の総称をいいます。スーパーに売られているしらすは一般的にカタクチイワシの稚魚です。ほとんど色素がないため、透明~乳白色の体をしています。
しらすは製造方法によって「生しらす」「釜揚げしらす」「しらす干し」「ちりめんじゃこ」があります。
- 生しらす:水揚げされたあと水洗いされたもの
- 釜揚げしらす:生しらすを釜茹でしたもの
- しらす干し:釜揚げしらすを少し乾燥させたもの
この記事では、しらすの栄養素や与えるときの注意点をご紹介します。
しらすが原材料のドッグフードやおやつ
- 国産ドッグフードZEN/プレミアムドッグ
- アラタ/いぬせん伊勢湾産しらす入り犬用おやつ
- リバードリパブリック/いぬぴゅーれ犬用おやつ
しらすの栄養素とメリット
下表は生しらす、釜揚げしらす、しらす干し100gの栄養素です。
生しらす | 釜揚げしらす | しらす干し | ||
---|---|---|---|---|
エネルギー | 67 | 84 | 187 | kcal |
タンパク質 | 15.0 | 17.6 | 40.5 | g |
脂質 | 1.3 | 1.7 | 3.5 | g |
食塩相当量 | 1.0 | 2.1 | 6.6 | g |
カリウム | 340 | 120 | 490 | mg |
カルシウム | 210 | 190 | 520 | mg |
ビタミンD | 6.7 | 4.2 | 61.0 | μg |
ビタミンB12 | 4.2 | 1.5 | 6.3 | μg |
ビオチン | - | 9.9 | - | μg |
※出典:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
低カロリー・低脂質
生しらすと釜揚げしらすは低カロリーで低脂質です。またカルシウムも豊富なので、カロリーや脂質の摂取を抑えつつ骨や歯を丈夫にすることができます。
ダイエット中の犬や筋力を付けたい犬におすすめです。
ビオチン:皮膚の健康維持
ビオチン(ビタミンB7)は皮膚の乾燥やフケの発生、被毛のツヤや脱毛などを抑制する働きがあります。猫は体内でビオチンを生成することができないため、食べ物から摂取しなければなりません。
きちんと摂取することで、皮膚にまつわる健康維持に効果があります。
しらすのおすすめの与え方
一番のおすすめは生しらすを茹でたもの
犬にしらすを与える場合は、生しらすを茹でたものがおすすめです。
カロリーや脂質、食塩含有量を比べると生しらすが良いように見えますが、生しらすは獲れてから鮮度が落ちるのが非常に早く、えぐみも出てきます。また生食は寄生虫などの中毒のリスクがあります。
そのため、犬にしらすを与えるのは生しらすを茹でたものが良いでしょう。
生しらすは産地以外ではなかなか売られていませんが、もし手に入って猫に与える場合は茹でてあげてください。
釜揚げしらすは塩抜きをすればOK
スーパーで売られている釜揚げしらすは、ふんわりとした食感と塩味が特徴です。しかし猫にとっては塩分過多となってしまいます。塩分の取りすぎは腎臓に大きな負担となるので、摂取量には十分に注意しましょう。
猫に釜揚げしらすを与える場合は、必ず塩抜きをしましょう。塩抜きの方法を3つご紹介します。
- 釜揚げしらす全体にお湯をかけ、数分放置する
- 釜揚げしらすをお湯の中に入れ、数分茹でる
- 釜揚げしらすと水を耐熱皿に入れてラップし、電子レンジで数十秒加熱する
栄養価が高い
しらすは小魚であるがゆえに頭から骨、尻尾まで食べることができるため、余すことなく栄養を摂取することができます。
食いつきがアップ
しらすは茹でることで香りが増すので、食欲が落ちている猫やキャットフードへの食いつきが悪い猫におすすめです。キャットフードにトッピングしたり、たまのご褒美として与えてみましょう。
しらすを与えるときの注意点
過剰摂取に注意
しらすは小さいのでおねだりされるままにどんどん与えてしまいがちですが、猫の小さな体にとっては負担となる恐れがあります。塩抜きしたからといって完全に塩分を除去したわけでないので、与える量や回数は十分に注意しましょう。
しらすをキャットフードにトッピングしたりおやつとして与えるのは1週間に1回程度、1日の適正摂取カロリーの10%が目安となります。
しらす干しは与えない
栄養素を比較すると、しらす干しはたんぱく質やビタミン、カルシウムなど猫の健康に良い栄養素が豊富に含まれていますが、カロリーや脂質、食塩が非常に多く含まれています。
そのため、猫に与えるのはおすすめできません。
まとめ
- 犬にしらすを与える場合は、生しらすを茹でたもの
- 釜揚げしらすは塩分が多く、塩抜きが必要
- しらす干しはカロリー、脂質、塩分が多いので与えない
ドッグフードやおやつの原材料としてもよく使用されています。