アミノ酸(amino acid)とは
タンパク質の構成成分
アミノ酸は「生命の源」と言われる生物にとって必要不可欠な成分です。
自然界には500種類以上のアミノ酸が確認されていますが、一般的にアミノ酸と呼ばれるのは、タンパク質を構成している20種類のアミノ酸です。
バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、リジン(リシン)、フェニルアラニン、トリプトファン、スレオニン(トレオニン)、ヒスチジン、アルギニン、グリシン、アラニン、セリン、チロシン、システイン、アスパラギン、グルタミン、プロリン、アスパラギン酸、グルタミン酸
犬に必要なアミノ酸は10種類
必須アミノ酸とは
20種類のアミノ酸は大きく必須アミノ酸と非必須アミノ酸に分けることができます。
非必須アミノ酸とは他の栄養素を使って体内で十分な量を合成することができるアミノ酸で、必須アミノ酸とは生物が体内では十分な量を合成できないアミノ酸です。
体内で十分な量を合成できない必須アミノ酸は、食べ物から摂取しなければ不足して健康を保つことができなくなるため、普段の食事から十分な量を補う必要があります。
犬の場合は20種類のアミノ酸のうち、10種類が必須アミノ酸として食べ物から摂取する必要があります。ちなみに人は9種類、猫は11種類が必須アミノ酸です。
犬の必須アミノ酸が多く含まれる食べ物
ドッグフードを手作りしている方向けに、犬に必要なアミノ酸が多く含まれる食べ物も紹介したいと思います。基本的にアミノ酸は動物原料に多く含まれますが、メチオニンのように野菜に含まれるアミノ酸や、乳製品や魚介類に多く含まれるアミノ酸もあるため、肉や魚、野菜などバランス良く食材をつかってアミノ酸を摂取することが大切です。
アルギニン | 鶏肉、ナッツ、大豆、玄米、レーズン、エビ等 |
グリシン | ゼラチン、エビ、カニ、ホタテ等 |
ヒスチジン | マグロ等 |
ロイシン | ヨーグルト、海苔、鶏卵、食パン、大豆、牛肉等 |
バリン | 魚、鶏肉、牛肉、ゴマ、レンズ豆等 |
リジン | ヨーグルト、豆類、マグロ、鶏卵等 |
メチオニン | ホウレンソウ、グリーンピース、トウモロコシ、インゲン豆、鶏肉、魚肉、牛肉等 |
フェニルアラニン | 大豆、乳製品等 |
トレニオン (スレニオン) | 鶏肉、魚、肉、大豆等 |
トリプトファン | 乳製品、かつお節等 |
必須アミノ酸の最低基準
AAFCO(米国飼料検査官協会)が発表しているドライドッグフードのアミノ酸の最低基準があります。総合栄養食では以下のアミノ酸の最低基準をクリアしなければ、総合栄養食としては認められません。
必須アミノ酸 | 幼犬用 | 成犬用 |
---|---|---|
アルギニン | 1.0%以上 | 0.51%以上 |
ヒスチジン | 0.44%以上 | 0.19%以上 |
イソロイシン | 0.71%以上 | 0.38%以上 |
ロイシン | 1.29%以上 | 0.68%以上 |
リジン | 0.9%以上 | 0.63%以上 |
メチオニン | 0.7%以上 | 0.65%以上 |
フェニルアラニン | 0.3%以上 | 0.74%以上 |
トレオニン | 1.04%以上 | 0.48%以上 |
トリプトファン | 0.2%以上 | 0.16%以上 |
バリン | 0.68%以上 | 0.49%以上 |
手作り食よりもドッグフードを与えた方がいいと言われるのは、総合栄養食のドッグフードがこれらのアミノ酸を不足なく安定して摂取できるようにレシピがつくられているからです。ただ一般食やスナックなど総合栄養食以外のドッグフードについては、この基準は関係ないので、ドッグフードを主食で与えるなら「総合栄養食」の商品を選びましょう。