目次
ここでは手作りごはんのメリットとデメリット、おすすめの食材とNG食材、犬猫用に特化したレシピサイトをご紹介したいと思います。
愛犬の健康のためにごはんを手作りしたい!
「愛犬に手作りごはんをあげたいのですが、市販のドッグフードでないと栄養が偏ってしまうのでしょうか?」という相談をよく受けます。
犬用のごはんといえばまだまだドライフードが主流となっていますが、多様な味や食感を楽しむことは、愛犬の食育や幸福度、生涯の充実度に繋がる可能性が高いと考えられています。
手作りごはんは注意点も多いため市販フードに任せた方がいいと言われる方も多いですが、きちんと要点をおさえて便利なツールを使うことで、手作り食で食事を管理することも不可能ではありません。
食事のすべてを手作りごはんにするのは非常に難しいですが、週1~2回の置き換えやトッピング、おやつであれば、栄養面でも大きな影響は出ないといえます。
最近は通販で冷凍配送される手作りドッグフードの販売や、犬用の栄養計算もしっかり行われたペット用レシピサイトも登場してきているので、ぜひ手作りごはんにも活用していきましょう。
手作りごはんのメリット
多様な味や食感を楽しみ、ベストな食材やレシピを厳選できる
ドッグフードを手作りすることで、愛犬の食事の幅は大きく広がります。
甘味や塩味、肉の香り、野菜の香り、シャキシャキ、トロトロなど、市販のフードでは表現できない多様な味や食感に触れることで、愛犬の食事や暮らしを豊かにし、栄養補給だけでなく短い生涯を最大限に楽しむ手段のひとつになります。
犬の体調面に配慮し、完全無添加や安全な原材料選定ができる
手作りごはんでは、完全無添加にしたり、愛犬の好みやその日の体調に合わせて柔軟に対応することが可能です。
市販フードではどうしても製品の原材料や味はある程度決まってくるので、愛犬に合わせて完全にセレクトできるのは手作りごはんのみです。
酵素やビタミンなど手作りごはんでしか得られない栄養を摂取できる
手作りごはんでは、市販のドッグフードでは得られない栄養素を摂ることができます。
AAFCOの基準を満たした総合栄養食を与えれば愛犬が不健康になることはありませんが、食材にはAAFCOで定義付けられていない多くの栄養素が含まれています。
たとえば酵素のように加熱処理で失われる栄養素は市販ドッグフードからの摂取が難しいのですが、手作りごはんではこうした損失しやすい栄養素も補うことができます。
犬の手作りごはんにおすすめの食材
- ささみ(要加熱)
- 白身魚(要加熱)
- 砂肝(要加熱)
- 卵(要加熱)
- キャベツ
- エンドウマメ
- サツマイモ
- カボチャ
- 大根(葉も)
- ブロッコリー
- ニンジン
- ツナ(水煮)
- オリーブオイル
- プレーンヨーグルト
- だし汁(野菜や肉)
- 納豆 など
ささみ
特にささみは、高タンパク・低脂質で食いつきもよく手作りごはんでは人気の食材です。ヘルシーでありながら、噛み応えもしっかりあって食べた時の満足感も大きいので、ジャーキーやごはん、トッピング、どれにおいても使いやすくおすすめです。
白身魚
タラやタイなどの白身魚も高タンパク、低脂質であっさりとしたクセの少ない味わいなのでレシピによく利用されています。白身魚はアレルギーのリスクも低いので、食物アレルギーに配慮した食事を与えたい時にもおすすめです。
ニンジン、カボチャ、ブロッコリー
ニンジンやカボチャ、ブロッコリーなどの緑黄色野菜はβカロテンや食物繊維が豊富に含まれています。βカロテンは抗酸化作用があるほか、プロビタミンAに変換されて皮膚や粘膜、正常な視覚を維持する働きがあります。
生だと固いので加熱して柔らかい状態にして与えましょう。
卵
卵は完全栄養食と言われるほど栄養価が高く、犬に必要な栄養素がバランスよく含まれています。注意点として、与える時は生の状態ではなく加熱して与えましょう。
豆類
エンドウ豆やヒヨコ豆などの豆類は、穀物不使用のレシピをつくる時に代わりに炭水化物源として使えます。
豆類は低GI食材で血糖値をゆるやかに上昇させるので、肥満や体重管理が気になっている場合に特におすすめです。
納豆
意外なものとして、犬に大豆アレルギーがなければ納豆もおすすめです。納豆に含まれる納豆菌は腸内で善玉菌のエサとなり、腸内の健康維持をサポートします。
水分補給が目的なら、野菜や鶏肉をゆでたダシ汁を使った手作りスープなどもおすすめです。
犬の手作りごはんにNG・注意が必要な食材
- 長ネギ
- タマネギ
- ニラ
- にんにく
- アボガド
- ブドウ(レーズンも)
- 鳥の骨
- 銀杏
- 生の魚介類(エビ・カニ・イカなど)
- チョコレート
- マカダミアナッツ
- 牛乳 など
ニラ科の植物(タマネギ、ニラ、長ネギ、にんにく)は溶血性貧血を引き起こすので、犬に与えてはいけません。また、アボカドやブドウなども犬にとって有害な物質が含まれるため使用してはいけません。
また、鶏の骨は有害物質が含まれるわけではありませんが、尖った部分で口腔内や食道を傷つける可能性があるので、物理的に危険ということでNGになっています。
- 煮干し(給与量)
- レバー(給与量)
- 海苔(給与量)
- ほうれん草(茹でてアクを抜く)
- 柑橘類(皮にリモネンが含まれる)
- ごはん(給与量、炊いてα化させる)
- 小麦、パン、トウモロコシ(グルテンアレルギーの場合)など
NGではありませんが、与える量や与え方に注意が必要な食べ物もあります。
煮干しやレバーなどはたくさん与えると特定の栄養素が過剰になるので、少量に留めることを意識しましょう。
小麦、パン、トウモロコシは、グルテンアレルギーやグルテン不耐症によって調子が悪くなるワンちゃんもいるので、米粉やジャガイモ澱粉などに代用することもあります。
手作りごはんのデメリット
手間と時間がかかる
手作りごはんは、手間も時間もかかります。
手間暇かけることが手作りの醍醐味という考え方もありますが、手作りごはんでは栄養を考慮しながら献立作成、原材料選定、調理、片付けまで多くの労力がかかるので、市販のドッグフードを利用しているという方も多いと思います。
すぐ食べきらなければならない
市販ドッグフードは未開封で約1~3年、ドライフードなら開封済みでも約1ヶ月もちますが、手作りごはんの場合は即時もしくはその日中に食べきらないといけません。
手作りごはんは長時間放置すると雑菌が繁殖するので、長期間保存の場合は、冷凍や真空パックなどを利用しましょう。
犬に合わせた栄養のレシピ作成が難しい
給与量や使用する食材によっては、手作りごはんは栄養が偏る可能性があります。市販のドッグフード(総合栄養食)はその製品と水だけで栄養が過不足なく摂取できますが、手作りでドッグフードを作るなら自分ですべて計算しなければなりません。
人と犬では、体の大きさの他にも、必要な栄養素の種類や量も異なるので、人の栄養学と違う部分を理解して犬に合わせてレシピを組む必要があります。
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まとめ
- 手作りドッグフードは犬にとって良いことが沢山ある!
- 手作りでしか摂取できない栄養素もある
- 一方でレシピや献立、原材料選定が難しい側面もある
- ペット用レシピサイトを参考につくろう