ドッグフードのザクロ。犬に与えて大丈夫？強い抗酸化作用が期待できる！皮のペレチエリンに注意

ドッグフードの原材料：ザクロ（Pomegranate）

ザクロは与え方に注意すれば犬に与えても大丈夫な食べ物です。ザクロを原材料として使用した海外産ドッグフードもいくつかあります。

また、ザクロはテレビ番組でも若返りのスーパーフードとして取り上げられており、日本ではあまり馴染みのなかったフルーツですが、その効果や作用が注目されています。

ただし、ザクロをおやつや手作り食などでそのまま与えたい場合は、いくつか注意点があるのでリスクを把握してから判断しましょう。

犬におけるザクロの栄養素と効果や作用

ザクロの抗酸化作用はガンや病気、老化の予防効果が期待

ザクロには、ポリフェノール（アントシアニン、タンニン：エラグ酸）やビタミンC、クエン酸など抗酸化作用のある成分が豊富に含まれています。

抗酸化物質は、細胞を傷つける活性酸素を消去し、ガンや動脈硬化、生活習慣病、老化を予防する働きが期待されています。

また、タンニンには抗酸化作用の他に、血管収縮作用による高血圧予防、胃粘膜の保護、粘膜の痙攣抑制作用による下痢の解消なども期待されています。

ザクロには他フルーツより強い抗酸化作用がある

特にザクロは強い抗酸化作用を有することが認められ、他のフルーツと比較してもザクロには強い活性があることが報告されています。

カゴメ株式会社総合研究所が行った試験によると、2種類の活性酸素（スーパーオキシド、ペルオキシナイトライト）と１種類の合成ラジカル（DPPH）を用いてスーパーオキシド消去活性、DPPHラジカル消去活性、ペルオキシナイトライト消去活性を測定した結果、いずれの結果もザクロが最も強い活性を示し、ザクロに非常に強い抗酸化作用があることが認められました。

本研究では、日本のフルーツジュースの中で、機能性研究の素材として取り上げられる果汁や、よく飲まれている果汁のうち、9種のフルーツ（ザクロ、プルーン、ブルーベリー、グレープ、アップル、ピーチ、オレンジ、グレープフルーツ、パインアップル）の水溶性画分について、2種類の活性酸素（スーパーオキシド、ペルオキシナイトライト）と１種類の合成ラジカル（DPPH）を用い、抗酸化作用の比較を行ないました。
その結果、ザクロが最も強い活性を示し、次いで、プルーン、ブルーベリー等に活性が認められました。
この結果から、ザクロ、プルーン、ブルーベリーなどの抗酸化作用が強いフルーツを継続して摂取することにより、活性酸素が原因となる生活習慣病に対する予防効果が期待できます。

試験内容
各果汁を遠心分離し、その上清を100倍希釈したものについて、スーパーオキシド消去活性、DPPHラジカル消去活性、ペルオキシナイトライト消去活性を測定した結果を図.1?図.3に示しました。いずれの評価系においても、ザクロが最も強い活性を示し、次いで、プルーン、ブルーベリー等に活性が認められました。

引用元：ザクロに強い抗酸化作用を確認～活性酸素が原因となる生活習慣病予防に期待～｜カゴメ株式会社総合研究所

手作り食でザクロを与え時の注意点

皮は剥いて与える、与え過ぎには注意

ザクロの皮や木、根には「ペレチエリン」というアルカロイドが含まれています。ペレエチレンは駆虫薬にも使われれるほど強い有毒成分で、ひどい嘔吐や下痢、めまい、胃腸障害を引き起こします。

また、ザクロの皮に特に多く含まれるポリフェノールのタンニンは抗酸化作用など優れた作用が多く少量なら問題ないとされる成分ですが、大量に摂取すると胃に炎症を起こしたり便秘や腹痛を引き起こすので、良い面と悪い面の2つの側面を持っています。

このため与える時は皮部分を与えないよう注意が必要ですが、皮を剥いて実の部分だけを与えたり、砂糖などを含まないジュースや果実の抽出物（エキス）であれば問題ないとされています。

まとめ

• ザクロには非常に強い抗酸化作用がある
• ガンや動脈硬化、生活習慣病、老化を予防効果が期待
• 与える場合は必ず皮を剥いて実部分だけを少量

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2021年3月4日