ドッグフードの緑イ貝
緑イ貝とは、貝殻の外側が鮮やかな緑色をしたムール貝(細長い二枚貝)です。日本での正式な名称は「モエギイガイ」と言います。
植物プランクトンを主食とし、大きいもので体長24センチ(9インチ)と非常に大きいサイズまで成長します。
ニュージーランド全土で確認できることから、別名ニュージーランドムール貝とも呼ばれています。養殖も行われ、ニュージーランド産やオーストラリア産のドッグフードにはよく緑イ貝が配合されています。
緑イ貝を使用したドッグフード
緑イ貝の栄養素と働き
タンパク質 | 10.3g | |
脂質 | 1.6g | |
炭水化物 | 3.2g | |
ビタミン | ビタミンA (レチノール) | 34μg |
ビタミンE | 1.1mg | |
ビタミンB2 | 0.37mg | |
ナイアシン | 1.4mg | |
ビタミンB12 | 10.3μg | |
葉酸 | 42μg | |
ミネラル | 総量 | 2.2g |
ナトリウム | 540mg | |
マグネシウム | 73mg | |
リン | 160mg | |
鉄 | 3.5mg | |
マンガン | 0.86mg | |
カロリー | 100g | 70kcal |
オメガ3脂肪酸の供給源
緑イ貝はオメガ3脂肪酸が豊富に含まれます。
オメガ3は魚介類に豊富な栄養素で、皮膚や被毛の健康維持、記憶力や学習能力の向上、また関節疾患など炎症や痛みを抑える働きもあります。
皮膚や被毛の健康維持のためにはオメガ6とオメガ3のバランスが重要になるので、肉類を豊富に使用したフードではオメガ6脂肪酸とバランスをとるためにも使用されます。
タウリンが豊富
タウリンは体のほとんどすべての組織に存在している含硫アミノ酸で、特に筋肉や脳、肺、骨髄、臓器などに多く存在しています。
細胞の酸化防止や浸透圧の調整、細胞膜の安定化、カルシウムの調整など体の正常な機能を維持するための反応や代謝を助けています。
コンドロイチンやグルコサミンが豊富
緑イ貝にはコンドロイチンやグルコサミンも多く含まれています。グルコサミンやコンドロイチンは軟骨成分を構成する成分であり、関節の健康維持への効果が期待されています。
緑イ貝の注意点
緑イ貝にはサキシトキシンという麻痺性毒物(貝毒)による健康被害の心配があります。
緑イ貝が食べる植物プランクトンの中には毒をもったプランクトンもいることから、貝の体内に植物プランクトンの毒が蓄積され、毒素をため込んだ緑イ貝を食べた動物や人間に食中毒症状が現れます。
多くの企業やメーカーでは、毒のない安全な環境で養殖された緑イ貝や、貝毒試験をクリアした貝類を使用していますので、長期的に摂取しても問題ない場合がほとんどです。
まとめ
- 緑の貝殻をしたムール貝
- NZ産やAU産のフードによく使用される
- オメガ3やタウリンが豊富
- 貝毒の心配はあるが養殖物や貝毒試験で対策されているものが多い