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ドッグフードの原材料:トマト(Tomato)
野菜の代表格で彩りも美しい真っ赤なトマト。リコピンやビタミンが豊富な緑黄色野菜で、プチトマトから大きなトマトまで様々な品種が栽培されています。日本も含め、世界中で様々な料理に使われています。
ドッグフードでもドライ、ウェット問わず利用されており、メイン原材料とまではいきませんが、他の野菜と併用されて配合されることも多いです。ナチュラルハーベストではトマトのリコピンを売りにしたウェットタイプのドッグフードも販売されています。
トマトの主成分と栄養素
水分とビタミンC、ビタミンEが豊富
トマトの栄養素を見ると、生の状態では90%以上が水分です。ただドッグフードなどに加えられる場合、加熱乾燥が行われるので、実際には4.7%の炭水化物と食物繊維が大半の栄養を占めることになります。
またトマトは緑黄色野菜なので、プロビタミンAとして利用できる「βカロテン」の含有量も多く、またビタミンC、ビタミンEも豊富に含まれます。
トマト栄養成分 | 水分 | 94% |
タンパク質 | 0.7g | |
脂質 | 0.1% | |
炭水化物 | 4.7% | |
食物繊維 | 1.0% | |
ミネラル | 0.5% | |
ビタミンA | 74.25μg | |
ビタミンE | 1.49mg | |
ビタミンC | 24.75mg | |
カロリー | 100g | 19kcal |
トマトのリコピンの作用と犬への効果
リコピンの抗酸化作用はビタミンEの100倍以上
リコピンは、トマトを赤色に見せる色素成分カロテンの一種で、強い抗酸化作用があります。一重項酸素消去活性を比較した時、リコピンはビタミンEの100倍以上の効果があり、体内で増えた活性酸素を取り除く働きがあります。
活性酸素を抑えてガン予防への効果が期待できる
活性酸素は体の老化だけでなく、細胞を傷つけることで癌細胞の発生を促すことも分かっていますが、リコピンが増えた活性酸素を抑え、正常な量を保つことで、癌の予防効果が期待されています。
加熱しても壊れにくいのでドッグフード向き
リコピンはドッグフードなどの加熱加工を加えても栄養が壊れにくいメリットがあります。成分によっては加熱で栄養が損なわれる場合もありますが、リコピンは熱に強い性質を持つので、加熱調理やドライフードに加工されても栄養が壊れずに摂取できます。
犬のおやつや手作り食としてトマトを与えても問題なし
トマトは生でもOK
トマトは犬に与えてもOKな食べ物です。ヘタをとれば、生でも加熱したものでもどちらでも問題ありません。種を取り除く必要もないので、加熱やカットが必要な野菜よりも手軽に与えられるかと思います。
また、嗜好性については犬それぞれですが、約半数の犬はトマトの食いつきが良いようなので、犬のおやつや手作り食に加えて与えてみてもいいかもしれません。
トマトジュースやトマト缶、ケチャップはNG
無塩のものであれば、基本的にトマトジュースもトマト缶も犬に与えることができます。ただ食塩が含まれるものは、犬にとって塩分過剰になるので与えないようにしましょう。
ケチャップや調味料は基本NGです。調味料の場合、食塩以外にも砂糖や甘味料、スパイス、添加物などが含まれるため、犬にとって有害な原材料や成分が含まれる可能性があります。
犬にトマトを与える時の注意点
葉や茎、青い実の「トマチン」がNG
ただトマトは必ず赤い完熟のトマトを与えるようにしてください。まだ熟し切っていない青い実のトマトには「トマチン」という有毒物質が含まれています。
トマチンはジャガイモの芽に含まれるソラニンと構造が似ていて、多量に摂取すると消化器官に異常で現れ下痢や嘔吐などの中毒症状を引き起こす可能性があります。
スギ花粉にアレルギーがある犬の場合は注意
一見関係なさそうな花粉症ですが、スギ花粉にアレルギー反応が出る犬は、交差反応でナス科植物のトマトとも交差反応を示す可能性があります。
また、少数ですが、食物アレルギーでトマトが食べられない犬もいるので、もしトマトにアレルギー反応が出るのであれば、トマトやナス科植物は避けた方がいいかもしれません。
与え過ぎは下痢や軟便の原因になります
与える量は少量から。犬種とサイズによって異なりますが、ひとかけら、ミニトマトなら1粒から与えるのが安心です。
慣れてきたら少し量を増やしても問題ありませんが、食事に影響が出ない程度の量におさえましょう。
トマトを使ったドッグフード例
- モグワン
- レガリエ
- バーキングヘッズ
- ウィリアムドッグフード
- ブルーバッファロー
- AATU
- ニュートロ シュプレモ
- ナチュラルハーベスト リコピンプラス(ウェットフード)
- 北の極 エゾシカミートボールと野菜のトマト煮(ウェットフード)[/box]
まとめ
- トマトのリコピンは強い抗酸化作用があり加熱にも強い
- 完熟かつヘタを取り除けばそのまま与えてOK
- スギ花粉がある犬は交差反応に注意
またトマトそのものをおやつとして犬に与えるのは問題ないんですか?