ドッグフードの栄養成分を比較
ドッグフード選びでは栄養成分の値を見て選ぶという方も増えてきましたが、その栄養素の値が高いのか低いのか、どの範囲までだったら誤差と言えるのかという感覚は、知識を身に付けるだけでなく、実際に様々なドッグフードを見てみないと分かりません。
そこで今回は、有名ブランドのドッグフードの平均値、中央値を調査して、どのフードが最もその中央値に近いのかを調べてみたいと思います。
成分を比較した15種のドッグフード
15種は日本で店頭やネット通販で購入できるドッグフードです。また、日本での知名度が高いブランドや世界的にも人気の高い商品を選びました。
栄養成分を比較するにあたって、15種は総合栄養食のドライフードを前提としています。またドライフードとウェットフードでは成分がだいぶ変わるため除外しています(例:ドライフードは水分10%に対してウェットフードは水分80~90%です)。
味の種類は比較しやすいよう、チキン系または肉類の製品を中心に選びました。魚系のドッグフードだと成分やカロリーの傾向もまた違うので別の機会に比較したいと思います。
タンパク質の成分比較
中央値と平均値
ドッグフード15種のタンパク質の中央値は26%、平均は27.7%です。
AAFCO(米国飼料検査官協会)のドッグフード栄養基準では幼犬が22.5%以上、成犬が18%以上がタンパク質の最低基準となっていますが、ここ最近はタンパク質が豊富なドッグフードの人気が高いため、大体タンパク質25~30%台の商品が多いです。
タンパク質の成分値
ブランド名 | タンパク質量(%) |
---|---|
AATU | 31 |
アーガイルディッシュ | 23 |
アカナ | 35 |
アディクション | 26 |
オリジン | 38 |
カナガン | 33 |
ギャザー | 30 |
クプレラ | 20 |
デフ | 24 |
ナチュラルチョイス | 25 |
ピュリナワン | 26 |
フォルツァ | 26.7 |
ブルーバッファロー | 24 |
モグワン | 28 |
ロイヤルカナン | 25.5 |
脂質の成分比較
中央値と平均値
ドッグフード15種の脂質の中央値は14%、平均値は13.6%です。
AAFCO(米国飼料検査官協会)のドッグフード栄養基準では幼犬が8.5%以上、成犬が5.5%以上が脂質量の最低基準となっていますが、肉などの動物原料が多いドッグフードはどうしてもタンパク質量に伴って脂質量も多めの配合になります。
脂質の成分値
ブランド名 | 脂質量(%) |
---|---|
AATU | 19 |
アーガイルディッシュ | 10 |
アカナ | 17 |
アディクション | 14 |
オリジン | 18 |
カナガン | 17 |
ギャザー | 15 |
クプレラ | 6 |
デフ | 12 |
ナチュラルチョイス | 16 |
ピュリナワン | 16 |
フォルツァ | 10.5 |
ブルーバッファロー | 14 |
モグワン | 12 |
ロイヤルカナン | 8.1 |
食物繊維の成分比較
中央値と平均値
ドッグフード15種の脂質の中央値は4.5%、平均値は4.8%です。
AAFCO(米国飼料検査官協会)のドッグフード栄養基準には食物繊維の基準はありません。範囲は2.3~7%となっていて、10%以下のものが多いです。
食物繊維の成分値
ブランド名 | 食物繊維量(%) |
---|---|
AATU | 7 |
アーガイルディッシュ | 5 |
アカナ | 6 |
アディクション | 3.5 |
オリジン | 4 |
カナガン | 3.5 |
ギャザー | 5 |
クプレラ | 5 |
デフ | 3 |
ナチュラルチョイス | 4 |
ピュリナワン | 3 |
フォルツァ | 4.5 |
ブルーバッファロー | 5 |
モグワン | 3 |
ロイヤルカナン | 10 |
灰分の成分比較
中央値と平均値
ドッグフード12種の灰分(ミネラル)の中央値は8.5%、平均値は8%です。
AAFCO(米国飼料検査官協会)のドッグフード栄養基準では、灰分(ミネラル)全体の基準はなく、カルシウムやリン、マグネシウム、ナトリウム…といった細かい成分で基準があります。
灰分の成分値
ブランド名 | 灰分量(%) |
---|---|
AATU | 2.5 |
アーガイルディッシュ | 7 |
アカナ | 7 |
アディクション | 9 |
オリジン | - |
カナガン | 9 |
ギャザー | 10 |
クプレラ | 9 |
デフ | - |
ナチュラルチョイス | 10 |
ピュリナワン | 9 |
フォルツァ | 7.4 |
ブルーバッファロー | - |
モグワン | 8 |
ロイヤルカナン | 7.6 |
水分の成分比較
中央値と平均値
ドッグフード13種の水分量の中央値は10%、平均値は10.2%です(ドライフード)。
AAFCO(米国飼料検査官協会)のドッグフード栄養基準では、水分の基準はありませんが、概ねドライフードは10%程度のものとされています。
水分7%くらいのフードもあります。日本のように湿度の高い国ではカビ対策として水分が少ないドッグフードも良いかと思います。
水分の成分値
ブランド名 | 水分量(%) |
---|---|
AATU | 8 |
アーガイルディッシュ | 11 |
アカナ | 12 |
アディクション | 10 |
オリジン | 12 |
カナガン | 8.5 |
ギャザー | 10 |
クプレラ | 10 |
デフ | - |
ナチュラルチョイス | 10 |
ピュリナワン | 12 |
フォルツァ | - |
ブルーバッファロー | 10 |
モグワン | 8 |
ロイヤルカナン | 11 |
5つの成分の中央値と平均値まとめ
15種の中央値と平均値のまとめ
中央値 | 平均値 | |
---|---|---|
タンパク質 | 26% | 27.7 % |
脂質 | 14% | 13.6% |
食物繊維 | 4.5% | 4.8% |
灰分 | 8.5% | 8% |
水分 | 10% | 10.2% |
今回、15種類の中で中央値に最も近かったのは「アディクション」でした!
非常に沢山あるドッグフードの中から15種類を選んだ中の中央値になるので、正確とは言えませんが、成分表を見るときの一つの指標として参考にしていただけえれば幸いです。