目次
ドッグフードに含まれる化学物質による危険とリスク
オーガニックではないドッグフードには残留農薬や化学肥料などの化学物質が混入している可能性があります。
混入する化学物質によっては、下記のようなものを始め、様々な健康被害の可能性が指摘されています。
- 吐き気
- 嘔吐
- 痙攣
- 皮膚炎
- 脱毛
- 元気がなくなる
- ガンの発症のリスクを高める
さらに人間よりも体が小さく、毎日同じフードを食べるペットには特に影響が大きいのではないかとも言われています。
オーガニックドッグフードとは
化学物質を使用しない
オーガニックドッグフードとは、化学農薬・化学肥料・化学添加物・環境ホルモン・遺伝子組換え原材料などを不使用でつくられたドッグフードです。
残留農薬や化学物質によるリスクが少なく、一般的に販売されているドッグフードよりも安全性が高いことが保証されています。
“オーガニック”ドッグフードのメリット
認定を受けるため信頼性が高い
オーガニックの信頼性が高い理由は、「オーガニックドッグフード」と名乗るには正式なオーガニック認証機関で基準をクリアし認定をもらう必要があるからです。
オーガニックと認められたことはもちろん、第三者機関によって審査を受けたドッグフードという意味でも透明性のあるオープンな企業として信頼性が高い傾向にあると言えます。
オーガニック認証の有無の確認方法
オーガニック認証を受けているかどうかの確認方法としては、パッケージの認証マークの有無、認証機関、オーガニックの割合(%)を見る方法があります。
オーガニックドッグフードには認証マークや認証番号が載っているので、オーガニックドッグフードを見つけたときにはぜひ確認してみてください。
各国のオーガニック認証機関
国 | 認証機関 |
---|---|
アメリカ | USDA |
カナダ | COR |
スウェーデン | KRAV |
ノルウェー | Debio |
オランダ | SKAL |
オーストラリア | ACO |
BFA | |
ドイツ | demeter |
BIO SIEGEL | |
イタリア | CCPB |
世界 | IFOAM |
オーガニックドッグフード一覧【認証有無】
ここではオーガニック認定を受けたドッグフードと、オーガニック食材を多く使用している(オーガニック認証は受けていない)ドッグフードを、それぞれ一覧でご紹介したいと思います。
【認証有】オーガニックドッグフード
ドッグフード名 | 認証機関 | オーガニック割合 | 種類 |
ヤラー | EKO (オランダ) KRAV (スウェーデン) Debio (ノルウェー) | 100% | ・パピー ・小型犬 ・チキン ・センシティブ ・グレインフリー ・ベジタリアン ・シニア ・ウェットフード |
オーガニクス | USDA (アメリカ) | 95% | ・チキン&オートミール ・チキン&スイートポテト ・スモールブリード ・ラム&レンティール |
デフ | Demeter (ドイツ) | 100% | ・ジュニア ・アダルト ・アダルトミニ ・シニア ・シニアミニ |
ボッシュ | BIO SIEGEL (ドイツ) | 100% | ・パピー+キャロット ・アダルト+アップル ・シニア+トマト |
ビオピュア (ウェット) | BIO SIEGEL (ドイツ) | 100% | ・チキン ディンケル&ズッキーニ ・ラム ライス&キャロット ・チキン ライス&キャロット ・療法食 |
シシア | BIO SIEGEL (ドイツ) | 95% | ・BIO メンテナンス |
フォルツァ10 | CCPB (イタリア) Debio (ノルウェー) | 100% | ・エブリデイビオ |
フォッカー | Skal (オランダ) | 100% | ・ビオドッグ |
アーガイルディッシュ | ACO (オーストラリア) | 95% | ・ウィステリア・アダルト ・エバーラスティングシニア |
SGJピュアオーガニックドッグフード | BFA (オーストラリア) | 100% | ・アダルト ・パピー |
C&R ドッグフード | BFA (オーストラリア) | 100% | ・オーガニックドッグ |
認証機関の基準の厳しいドイツや、複数の認証機関でオーガニック認証を取得しているドッグフードは、オーガニックとしての信頼度も高いためおすすめです。
またオーガニックでありつつ、コストの低い穀物に頼らず肉や魚などの動物原料を豊富に使用したドッグフードは高ポイントです。
【認証無】オーガニック食材使用のドッグフード
ドッグフード名 | 種類 |
ソルビダ | ・室内飼育成犬用 ・成犬用中粒 ・室内飼育7歳以上用 ・室内飼育肥満犬用 ・室内飼育子犬用 |
プレイアーデン | ・ロイヤルバランス ・プレミアムケア ・グルメ ・プリンツ ・ウェットフード |
ドクターハービーズ | ・ケーナインヘルス |
ドットわんごはん | ・レッドマインド ・鶏ごはん |
パーティアニマル | ・オーガニックフォーミュラ カリフォルニアチキン |
ゴン太 ナチュラハオーガニック | ・成犬用 ・7歳以上用 |
グランマルーシーズ (トリーツ) | ・パンプキン ・クランベリー ・バナナ&スイートポテト ・ココナッツ ・ブルーベリー |
アルモネイチャーデイリーメニュー (ウェット) | ・ビーフ ・ラム ・ターキー ・ヴェール ・サーモン |
ギャザー | ・エンドレスバレー ・フリーエーカー |
オーガニック認証がなくてもメインの食材の品質や安全性にこだわったドッグフードは、そのほかのフードに比べれば十分な配慮をしていると言えます。ほとんどオーガニック食材を使用していても、理由があって認証を得られていないだけの場合もあります(どうしても管理下におけない原材料を使用している、また認証をとっていないだけ、認証によって製法や環境が制限されるためあえてとっていない等)。このため認証の有無だけで判断するのも得策とは言えません。
おすすめのオーガニックドッグフードTOP7
No.1 ヤラー
ヤラーはオランダ・スウェーデン・ノルウェーのヨーロッパ3ヵ国で認証を取得しています。通常オーガニック認証を割られるのは90%台が一般的ですが、ヤラーの場合100%オーガニックであることが証明されています。
1993年に開発されてから26年販売され続ける老舗オーガニックペットフードで、ヨーロッパ内でのオーガニックペットフードのシェアも1番とオーガニックペットフードの代表格となっています。
残留農薬や化学物質の定期的な検査はもちろんのこと、ヤラーは工場内部も公開しており動画で製造環境や作業工程を確認できます。工場内部の様子を公開するドッグフードメーカーは少なく、企業の透明性が高いことが評価されています。
No.2 オーガニクス
オーガニクスはアメリカ産USDAの認証を受けるオーガニックドッグフードで、原材料の95%以上がオーガニック原料で構成されています。2017年の認証まではオーガニック原料を使用していながら認証は受けてはいませんでしたが、2017年にレシピを変更し、現在のレシピとなりました。
オーガニックドッグフードだと生産コストが安く、安定供給がしやすい穀物がメインになりがちですが、オーガニクスでは、チキンやサツマイモ(スイートポテト)がメインとなったグレインフリーレシピもあり、高品質でありながらしっかりと動物性タンパク質も摂取できる商品も揃っています。
No.3 デフ
デフはドイツのオーガニック認証機関デメターが直営会社が製造するオーガニックドッグフードで、非常に厳しい基準をクリアした認証有りのドッグフードとなっています。
デフが製造されるドイツのオーガニック認証機関は、他国の認証機関と比較しても、特に基準が厳しいことで知られています。さらに認証機関が直で開発をしているということで、かなりの信頼が寄せられると言えます。
ただデフのドッグフードは穀物がメインであり、筋肉や皮膚被毛など様々な器官をつくるために必要なタンパク質量も少なめとなっているため、今回は3位とさせていただきました。
No.4 アーガイルディッシュ
アーガイルディッシュはオーストラリア産のオーガニックドッグフードで、広大なオーストラリアの土地でのびのびと育った動物の肉や植物を使用しています。オーストラリア産ということで2011年にオーストラリアの認証機関ACOから認証を得ています。また、その後、日本国内においててもACO有機認証を取得し、日本でも正式にオーガニックペットフードとして認められました。アーガイルディッシュは日本の企業がオーストラリアで生産するドッグフードで、オーストラリアンマッカレル(サワラ)やエミュー肉、ラム肉、穀物などオーストラリアならではの原料とレシピが魅力です。
No.5 プレイアーデン
プレイアーデンはドイツ企業と日本企業が共同開発した高級志向のオーガニックドッグフードです。ただプレイアーデンは上の表にもあるとおり、オーガニック認証はありません。ただメイン原材料にオーガニック食材を使用し、ジビエ肉を使用したり、基準の厳しいドイツで製造するなどのポイント加算がありランクイン。サイトやウェット缶などを見て頂くと分かりますが、とてもデザインが可愛くて高級感があります。
No.7 ギャザー
ギャザーはGO!やナウフレッシュなどのシリーズも展開するペットキュリアンから販売されているオーガニックドッグフードです。ギャザーは3種類のうち、ベジタリアンレシピのエンドレスバレーのみオーガニック認証を取得しています。フリーエーカーとワイルドオーシャンはオーガニックの原材料を使用しているものの、認証は取得していません。
エンドレスバレーは、オーガニックのエンドウ豆や大麦などがメインで植物から得られる植物性タンパク質で動物に多く含まれるタンパク質を補っています。ただ認証のないフリーエーカーやワイルドオーシャンについては、原材料に含まれる魚やオキアミ(クリル)がオーガニックにすることが難しいため(自由に泳ぐ魚はオーガニックの管理下におけないため)、認証はありませんが、十分に行為品質な原材料と判断したので、ランクインしています。
オーガニック認証のないドッグフードは悪いフード?
オーガニックドッグフードを調べるとオーガニック素材を使用した認証無しのドッグフードも見受けられます。たとえば「オーガニック食材を豊富に使用」「メインの原材料はオーガニック」のように、ドッグフード自体がオーガニック認証されているわけではなく、オーガニック認定された原材料を一部使用したというドッグフードです。ドッグフード自体にオーガニック認証がない場合、一部のオーガニック食材を除いて他の原材料には農薬や化学物質が使用されている可能性があります。
しかし一概にオーガニック認証の有無がドッグフードの良し悪しを決めるわけではありません。認証を受けていないだけで、オーガニックドッグフードと同じくらい高品質なドッグフードも多くあります。オーガニックである点を重視するか、栄養バランスや使用する原材料の種類を重視するかなども関係してくるかと思います。
オーガニックドッグフードの選び方
オーガニックドッグフードの選ぶ際も、通常のドッグフードと同じで犬の健康状態と成長段階を踏まえることが大切です。オーガニックドッグフードの傾向と年齢別に必要な栄養素から選び方について紹介したいと思います。
成長期・子犬(パピー)の選び方
子犬・成長期の犬は成長のために多くのタンパク質を消費しますが、オーガニックドッグフードは穀物が多くタンパク質が低めに配合されているものもあります。
また運動量が多くエネルギー(カロリー)も大きくなるため、成長期の犬や子犬には、子犬用フード(パピー)もしくは、タンパク質量とカロリー量が高いオールステージ対応のオーガニックドッグフードを探して与えましょう。
成犬(アダルト)の選び方
成犬の場合、他の時期の犬に比べて病気やトラブルが少ないため、幅広いドッグフードから選ぶことができます。
しかしシニア期に向けていつまでも若々しく健康でいられるよう、原材料やフードの品質は考えて選ぶべきです。その点、オーガニックドッグフードは、化学物質によるアレルギー対策として効果的です。
他にも肥満、虫歯、歯周病、軽い皮膚炎などは、シニア期まで持ち越さないよう、同じオーガニックフードでもきちんと成分や原材料を見て選ぶべきでしょう。
老犬(シニア)の選び方
シニア期にさしかかった老犬は、発症してる病気や疾患などを考慮してフードを選びましょう。
病気によって必要な成分や適したフードは変わってきます。シニア期はオーガニックにこだわりすぎず、食いつきや成分などを充填的に考えて、獣医さんにも相談しながら決めるといいでしょう。