犬はこたつに入って大丈夫?安全に使うための方法と注意点を解説

犬はこたつに入って大丈夫?安全に使うための方法と注意点を解説

冬になると犬がこたつに潜り込み、ぬくぬくと温まっているのを見ると、つい「気持ちよさそう」と微笑ましくなるものです。しかし、犬にとってこたつは必ずしも安全な場所とは限らず、知らないうちに体に負担がかかることもあります。

犬がこたつに入りたがる理由や気を付けること、正しい使い方を解説します。

犬がこたつに入りたがる理由

犬は心地よい温かさを好む動物

犬がこたつを好む大きな理由のひとつは、温かい環境を快適と感じやすいからです。被毛に守られているとはいえ、床付近の温度は低くなりやすく、犬は自然と暖かい場所へ移動して体温を保とうとします。

とくに冬の乾燥した冷たい空気が苦手な犬は、暖かくて風の当たらないこたつの内部を安心できる場所として認識します。

狭い空間は安心できる隠れ家

こたつの内部は暗く、囲まれた空間であることから、洞穴のような「巣穴感覚」を与えます。犬はもともと狭くて囲われた場所を好む傾向があるため、こたつの中は安心感を得やすい場所になります。

こたつは温かさと安心感の両方を満たすため、犬にとって魅力的な環境といえます。

飼い主のそばにいたい

こたつは家族が集まりやすい場所でもあります。犬は飼い主と同じ空間で過ごしたいという気持ちが強く、家族がこたつでくつろいでいると自然とその近くへ寄ってきます。

飼い主の匂いや気配を感じられることも、犬がこたつへ入りたがる理由のひとつです。

犬がこたつに入ることで起こりやすい危険

過熱による体温上昇と脱水のリスク

こたつ内部は温度がこもりやすく、人は自分で布団をめくって調整できますが、犬は体が温まりすぎてもそのまま眠り続けてしまうことがあります。気づかないうちに体温が上がり、ハァハァと呼吸が荒くなる軽い熱中症のような状態が起こる可能性があります。

また、暖かい環境では体の水分が蒸散しやすくなり、脱水気味になることもあります。

低温やけどの可能性

こたつのヒーター部分に長く近い位置で寝続けると、低温やけどを起こすことがあります。とくに毛量の多い犬は熱を感じにくく、皮膚がダメージを受けても飼い主が気づくのが遅れやすくなります。赤みや痛みなどの症状が見えにくい点も低温やけどの発見を難しくします。

酸素不足が起こる環境になりやすい

こたつの内部は密閉されやすく、犬が長時間潜っていると、内部の温度上昇と換気不足によって酸素濃度が下がることがあります。とくに短頭種や呼吸器に問題のある犬では、呼吸が苦しくなりやすく、危険な状態につながることがあります。

シニア犬は動きづらくなり、逃げ遅れる可能性がある

高齢犬は関節や筋力の低下により、暖まりすぎてもすぐに移動できない場合があります。こたつ布団の重さが負担になり、出にくくなることもあるため、温度が上がりすぎても逃げ遅れてしまう危険があります。

犬にこたつを安全に使わせるためのポイント

こたつ布団を少し開けて空気が流れる状態にする

こたつ内部が密閉されると温度も湿度も上がり、酸素不足が起こりやすくなります。布団を少し持ち上げて隙間を作り、空気が循環するようにしておくと安全性が高まります。

とくに犬が入っているときは、密閉状態にならないよう注意が必要です。

長時間こたつの中に入ったままにしない

こまめに様子を見ることが最も重要です。とくに寝てしまった犬は自分では温度調整ができないため、時間を決めて様子を見に行くことで過熱を防ぐことができます。留守番中や就寝中やこたつをつけっぱなしにすることは避けた方が良いでしょう。

犬が自由に出入りできるようにしておく

犬が「暑い」「苦しい」と感じたときにすぐ外へ出られることが理想です。こたつ布団が犬の体重で沈むほど重くなっていたり、家具の位置によって出口が塞がれていたりすると危険です。

犬が自分で出られるルートを常に確保しておきましょう。

水をいつでも飲める環境を整えておく

こたつの中で温まった犬は喉が乾きやすくなります。脱水を防ぐためにも、いつでも水を飲めるように近くに水皿を用意することが大切です。とくに長時間こたつ周辺で過ごす時期は飲水量の変化に注意します。

犬種や年齢による注意点の違い

短頭種は呼吸が苦しくなりやすい

パグやフレンチブルドッグなど短頭種は、こたつ内の熱気と酸素不足に弱く、早い段階で呼吸が荒くなりやすい傾向があります。体温が上がりやすい犬種でもあるため、短頭種をこたつに入れるときはとくに短時間での使用が望ましいです。

子犬やシニア犬は体温のコントロールが苦手

体温調節機能が未発達な子犬、逆に機能が弱くなるシニア犬では、こたつ内部の温度変化に対応しにくくなります。自分で外に出る判断が遅れることもあるため、飼い主の見守りが欠かせません。

持病のある犬はこたつを避けた方が良い場合もある

心臓病、呼吸器疾患、皮膚病などがある犬は、こたつの熱が負担になることがあります。心疾患のある犬は熱で心拍数が上がり、皮膚が弱い犬は低温やけどを起こしやすくなるため、事前に獣医師へ相談すると安心です。

こたつ以外で犬を安全に温める方法

犬の寒さ対策は必ずしもこたつに頼る必要はありません。部屋全体を緩やかに温めるエアコンや、犬用の低温ヒーター、保温性の高いベッドやブランケットなど、より安全な方法が多くあります。犬が自分で出入りできる環境を整えながら温かさを確保することで、危険を避けつつ快適に冬を過ごすことができます。

まとめ

犬がこたつを好むのは自然な行動であり、温かく安心できる環境は心地よいものです。しかし、過熱、脱水、酸素不足、低温やけどなど、見落としやすい危険が潜んでいます。

大切なのは、犬が自由に出入りできる環境、こまめな見守り、適度な温度管理を徹底することです。