私自身、ドッグフードを開封してしばらく経ったある日、いつものようにごはんを与えようとしたら、白っぽいものが目に入り、よく観察するとカビだった経験があります。やむなく1kg近く破棄することになりましたが、愛犬の口に入るよりは何倍もマシです。
犬がカビを摂取する危険、リスク
食中毒による嘔吐や下痢などの症状
カビが生えたドッグフードを犬が食べてしまうと、食中毒になるリスクがあります。食中毒による症状は、嘔吐や下痢、痙攣、食欲不振などがあります。普段と比べて元気がなかったり具合が悪そうな様子なら動物病院へ連れて行くことをおすすめします。
カビをあなどってはいけない
カビは食べても安全なカビと危険なカビがあるので、すべてのカビが危険というわけではありませんが、ペットフード安全法ではカビがつくるカビ毒「アフラトキシンB1」が成分規格の対象になっており、上限値が決まっています。
このようにカビによってはアラフトキシンのような体にとって有害な毒をつくってしまうこともあるため、身近だからと言ってカビをあなどってもいけません。
ドッグフードのカビの原因
気温25度、湿度70%以上はカビが発生しやすい
カビ菌は、気温25度で相対湿度70%を超えた状態がカビにとって繁殖しやすくなります。カビはとても強い繁殖力を持っているため、湿度90%を超える環境ではたった2日でも目に見えるまでに成長します。
一般にカビの発生しやすい資料の場合、温度25度のとき、相対湿度が70パーセントだとカビは数か月で繁殖し、75パーセントを越すとその速度は急激に早まり、90パーセントではわずか2日で目に見える程度まで繁殖するといわれている[Michalski2000]。
カビの菌はどんな環境でも常にあるものなので、カビ菌自体を家から排除するのは不可能といっていいでしょう。
カビが発生しやすい環境
ドッグフードにカビが生える原因として最も考えられるのがドッグフードを保存する環境です。
- 温度差が激しい
- 日当たりが良い
- 湿度が高い
- 冷蔵・冷凍保存
多くのドッグフードはパッケージに「保管は湿気を避けて涼しい場所で保存してください」、「海風後はできるだけ早く食べきるようにしてください」というような記載があります。上記のような場所で長期間保管すると、結露が生じて湿気が増えることでカビが生えやすくなります。
また品質を気にされる方で冷蔵・冷凍保存をする方もいますが、冷蔵・冷凍保存についてもすぐ食べ切らない場合、温度差によってカビが生じやすくなります。
日本では特にカビが生えやすい
基本的にカビ対策はされている
基本的にドッグフードにはカビを防止するために、保存料や防腐剤が配合され(合成・天然にかかわらず)、時間の経過や保管中にドッグフードの品質が落ちないよう製造されています。そのため、ドッグフードの保管方法を守っていれば、基本的にカビが出ることはありません。
日本は湿度が高く、カビが繁殖しやすい環境
しかし日本は他の国と比べても非常に湿度が高くカビが繁殖しやすい国と言えます。このため、最低限の添加物しか使用していないキャットフードの中にはカビやすいものもあるかもしれません。
特に海外産のキャットフードは、日本の環境に合わせて製造されているわけではない物も多いので、日本では特に注意した方がいいかもしれません。
ドッグフードのカビを予防する方法
湿度が低く、涼しい場所で保存
ドッグフードのカビを予防するには、ドッグフードの注意事項にもある湿度が低く涼しい場所で保管することが大切です。また気温差が激しい屋外や普段まったく換気をしない閉めきった部屋などは避けて、風通しが良く温度差が少ない環境で保存しましょう。
小分けの真空パックで保存
おすすめの保存方法は小分けの真空パックで保存する方法です。真空にすることで空気が入らないので、カビだけでなく酸化(劣化)による品質低下も防ぐことができます。
ドッグフードのカビの対策と予防まとめ
- カビの摂取で犬が食中毒になることもある
- 日本はカビが繁殖しやすい
- 温度差の激しい場所、湿度が高い場所に注意
- 真空保存がおすすめ